コメント:アーキソフィアの「単位」、「空気」を聞いての感想です。-[Lab]-  - 建築系ラジオ
出演者:武智仁志

 「アーキソフィア」のレクチャーコーナーでは、「はじまり」「水」「無限」「単位」「空気」と、区切りにくくて、扱いが難しい題材について話が進んでいますね。

人が家を欲する理由は、安全・安心が第一であって、今の建築が持っている床、柱、壁、天井、屋根、窓などは安心感に付いてくる物なのかなと思いました。極端な環境、例えば宇宙空間ですと、体の周りに必要なのは呼吸できる環境です。呼吸できる環境をどうつくるかというのは、技術的な面が大きく、現在では堅牢な素材で空間を囲んでいますが、本当は、空気を重力のような機能によって体の周辺に集められるような装置でコントロールできれば良いのです。

もし、呼吸できる環境を壁や膜などのハードな要素でコントロールするのではなく、流体力学を駆使して外皮がなくても環境をコントロールできるならば、建築がなくなるのだろうか?ということを考えました(笑)。

建築を考えると、体を包んでいる空間が、連続して一つの建築となっているか、それとも、森山邸のように個人の体を包む空間が集まっているか、という環境のつくり方で、壁などの各要素を集めて構成していますね。体を包めない程の小さな単位で集まった空間というのを考えると、なんだか面白そうです。

石上純也さんの、「神奈川工科大学KAIT工房」は、「場」を家具や柱の隙間でつくって「見えない境界線」で体を包む単位を扱っています。ただ、やはり外壁はガラスです。ガラスに映る樹木の虚像の存在が、ガラスの存在をあいまいにしていて、面白い効果を出していますが、快適な空気環境を守るには、本当はなくてもいいんだけどガラスが入ってしまいます。映像を映すスクリーンとして見ると面白いですけど。2005年のミラノで行われたTOYOTAのLEXUS展は、会場を霧で満たしていましたね。体を包めない微粒子を集めて体を包んでいます。視界をコントロールして境界線をつくっています。発想が面白いです。

日本の環境が育てた空間である、縁側や軸組構造は壁のような「立面」を少なくすることで領域の単位に広がりを持たせています。ただ、冬は寒いです。日本の伝統的な空間が、やはり気持ちがいい空間だと僕は感じています。環境を区別するのではなく、環境を受け入れるが、まったく新しい空間はできないものでしょうか。服を厚着して我慢しますか(笑)。なんだかアーキソフィアコーナーが想定していない感想になった気がします・・・(笑)。

(思ひ出のコメントー初出:2009.4.9)

・関連項目
19B: レクチャー編 第6回「単位、その1」
21B: レクチャー編 第7回「単位、その2」
24C: レクチャー編 第8回「空気、その1」
29B: アーキソフィア・レクチャー編 第9回「空気、その2」
(2010年7月16日公開)

連載紹介

建築系ラジオのリスナーによる感想コーナーです。 気になってるけど、まだ聞いていないコンテンツの概要を知りたい場合に参考でどうぞ。感想文のリクエストがあれば、お答えいたします(笑)。
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