コメント:「通信で建築を学ぶこと」の感想です -[radio]- - 建築系ラジオ
出演者:武智仁志

京都造形芸術大学のみなさん、お久しぶりでございます。皆さんの声を聞きますと、人生2度目の腹が引き締まるおもいです。

あっ、お忘れでしょうか。「あんた誰?」と言われても仕方が無いほどご無沙汰しております。スクーリングは、2007年を最後に受講していないので、あれからはや4年目になります・・。トータルでいと・・やっやばい、後がないっ!丁度、岸川先生が着任された時期に3年次の課題にチャレンジしていた時期です。ぐおおお〜、なにやってんの?僕は。

建築学生の約4/5が卒業できていないということで、働きながら勉強する無謀さを実感しております。その他大勢の中に入っているのですね・・・。あっ、でも楽しいんですよ。模型作り、図面作成、アイデアを発見する一連の作業は楽しすぎます。

私事で恐縮ですが、僕の入学動機は、企業に安月給でこき使われて(会社の人見てないよね・・・。)シワシワになったら捨てられる将来に不安を感じたのと、給料が良い職種を31歳の時にネットでしらべたら建築士がヒットしたからです。(あれ?入学志望時の作文と違うかも・・。不純な動機ですね。でも、スクーリングの時にある先生から「建築家はもうからんぞ」と言われました。そ、そんな〜。建築士と建築家の違い?)ラジオに出演された優秀な卒業生の皆さんのようなドラマチックな野望はありませんでした。安藤忠雄さんすら知らなかったんです。でも、やっているうちに楽しくてハマったのですが、続けられるかどうかは、個人の強固な意思はもちろんですが、やっぱり一緒に頑張っていける仲間でしょう。スクーリングに行かなければ、この重要な機動力の源が薄れてしまいます。建築系ラジオの皆さんに、まだ相手にしていただいているので続いているような状況です。こう見えても、学校にも建築系ラジオにも感謝しています。歳をとると新しい事にチャレンジすることが難しいと思い込んでしまう日本の世の中で、そうではないよと手を差し伸べていただいています。ただ、自分のコントロールが悪くて、その手をなかなかつかめないのですが(苦笑)。

全国から老若男女が集う大学で学ばせていただいていますと、「なにかを始めるのに遅いということはない」と改めて思う次第です。皆さん、もうパワフルでして、僕なんかは亀の競歩ぐらいのスピードですが、同期で一緒に勉強させていただいた一級建築士の方は、1年で50数単位を取得しました。すごすぎます。すでに資格を持っておられるのに、新たに学び直そうという姿勢に、また刺激を受けます。

アメリカからスクーリングに来られている日本人の方もいまして、日本で仕事があるタイミングの時に受けているそうです。アメリカにはなかなかこういった学校はないそうです。入学理由は不明ですが、AAスクールですでに学ばれた方もいまして、最初から突出していました。もちろん、さっさと卒業されて、しかも最優秀賞を取っています。世の中には無名や有名を問わず、すごい人がたくさんいて、憧れるばかりです。

ただ、自分が勝手に陥った状況を悲観的にみて終わるのではなく、遠回りを楽しめる胆力(?)が養われているのかなあ、などとのんきなことを考えたりもします。ゆっくり学んでいると、僕の大学生活の裏テーマは、人間的に成長するのが目的だったのかなと思うようになりました。赤面症でも人前でプレゼンするという、相手に伝える能力が少しづつ鍛えられているような気がします。目先の目標も大切ですが、気が付かないうちに学んでいる成果が表れているのかも。あれ?、妻が呆れています・・。怒りを通り越してる・・・。

おっ、大学院って実務経験に沿って学べるんですね。この歳になると、雇ってはもらえないかもしれないので、いきなり独立も夢ではない?うお〜、厳しそう〜!いばらの道しか見えなくなってきてますが、昨日買った『ブリコラージュの伝言』を読んで、頑張ろうっと。

先生方、またお会いできるように頑張りたいと思います。よろしくお願いいたします!

・関連項目
建築系ラジオインタビュー
通信で建築を学ぶこと [1/2]──京都造形芸術大学通信教育部建築デザインコース教員インタビュー

建築系ラジオインタビュー
通信で建築を学ぶこと [2/2]──京都造形芸術大学で通信教育を受けた学生が、その経験を語る

(2011年3月 3日公開)

連載紹介

建築系ラジオのリスナーによる感想コーナーです。 気になってるけど、まだ聞いていないコンテンツの概要を知りたい場合に参考でどうぞ。感想文のリクエストがあれば、お答えいたします(笑)。
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