建築系ラジオ: 2010年6月アーカイブ

2010年6月

出演者:武智仁志

南洋堂さん。
そう、そこは建築に携わる者にとって、心のオアシス。
行った事ないけど(笑)。

いつもネット通販でお世話になっています!和書、洋書ともにすごい品揃えですよね。
もちろん、建築系ラジオを聞いて、南洋堂さんの存在を知ったのですが、参ります。建築系ラジオと結託して、欲しくなる本を宣伝するんです。

ネットで本を買う理由があります。
僕の地元の中心街にあった、大型の書店が閉店してしまったという嘆きを建築系ラジオの皆さんにしたことがあるのですが、その後、別の本屋さんが専門書のみの扱いで同じ場所に来てくれました。
専門書ということで、マニアックな本がズラリ。本屋さんの醍醐味は、やっぱり本を手に取って中をパラパラと見れることですね。ただ、中心街って近くの駐車場も有料ですし、なかなか時間をとって行く事ができません。
まあ、頑張れば歩いてでも行ける距離ではあるのですが、買う時はドッサリと買いたいので、歩きで行くと重いし、また今度と思っているうちに、南洋堂さんで買ってしまいます。ネットですぐに手続きが済んでしまいます。2日もあれば手元に届きます。地元にも貢献したいのですが便利なので、つい・・・。
他のことに時間を費やしている間に本が届くので、ラジオと一緒で、「ながら買い」ができるんです。こんな風に、ネットで本を買う理由は、実は小さなことなんです。

ネットで本を購入するにしても、どのお店で買うかを選択しなければなりません。この選択基準は歩いていける書店へ行くかどうかで重視された小さな事ではなく、「本を買う=コレクション」の収集魂に火を付けられるかどうかの戦略が関係してくると思います。
なんせ、ネットでの本購入は、中をパラパラとめくる事ができません。収集魂をくすぐらなきゃならんのです。お店の品揃えは当然のこと。
南洋堂さんを利用させていただく前は、Amazonさんを利用していました。
建築系以外の本等は、今でもAmazonさんを利用させていただくのですが、南洋堂さんの本の魅力というものがありまして。
そうです、サイン本です!
だめなんですよー、サイン本残りわずかっ!って言われると。
サイン本のうえに残りがわずかですよー。数量限定とか。そりゃー欲しくなりますって。アイドルのサインは別に欲しくないですけど(ブロマイドは欲しい・・・)、建築家のサインはウキウキします。

僕が直接、建築家の方からサインを頂いたことがあるのは、安藤忠雄さん。
ナマ安藤さん、その時の僕はまだ建築の勉強を始めて間がなかったし、性格上、喜怒哀楽を押し殺してストイックに生きて来ましたから、うれしさが安藤さんに伝わりきらなかったのではないかと思います。(ストイックなのが男らしいと思ってました。そしたら赤面症になっちゃったっ。)
僕の前に安藤さんからサインを頂いていた女性の方は、「わあ〜っ!大っファンなんですぅ〜」って。「握手してください!」って「喜」と「楽」を体全体で表現していました。安藤さんはもちろん、気さくに握手をなさっていました。

建築家がちょっとしたことで相手の心をつかめるかどうかは、やっぱり人格とかユーモアですね。もちろん、講演会前後の即売会の本にサインをしてくださいます。

安藤さん:「名前なんていうの?」
僕:「武智仁志です。」
安藤さん:「んじゃ、名前2回書いちゃおう。」
スラスララ〜。(安藤さん、僕の名前を2段で書く。しかも英文字で。)
僕:ありがとうございます!

もう、この時点で安藤さんの大ファンに(笑)。「Hitoshi Hitoshi」って書かれると、はは〜安藤様〜って気持ちになります(笑)。
実を言いますと、コンクリートの建築は、冷たくて圧迫感があるので(両手でギュ〜って押し広げたくなります。)、あまり好きではなかったのですが、
コンクリートもいいかも。と思いました(笑)。

誤解を恐れずに言いますと、安藤さんがいいのは、やっぱり人間性ですね。だから人気があるんでしょう。建築家として売れるか売れないかは、ここが大きいような気がします。
テレビに出ていたのを見ていても、人間的に好感が持てました。言ってることがすばらしい!
でも、やっぱり身内にはキビシいんでしょうね・・・。

後付けですが、大物建築家から1回のサインの機会に名前を2回書いてもらえるコツがあります(笑)。
サービス心旺盛な安藤さんだからかもしれませんが、講演会前に、即売会用の本の山に埋もれてせっせとドローイングを描いておられました。
そのタイミングで行くと、書いてもらえます。少し早めの時間ですね。安藤さんにも心のゆとりがあるはず。講演会が終わった後では、聴衆がどっと押し寄せていて、田舎暮らしに慣れている僕なんかは、とても並ぶ気になれませんでした。すさまじい・・・。
大物建築家のイメージは、いつもご機嫌ナナメな人であると勝手に思っていたのですが、とても気さくな方でした。

そうそう、南洋堂さんの本についてでしたね。
南洋堂さんのサイン本を買いあさっていると、ふと建築家の人格が表れていることに気づきます。

安藤忠雄さん:
丁寧です。まず、右上にご自分の建築作品名、ど真ん中にドローイング。ドローイングは、青系の色鉛筆を2色。濃い色と淡い色。今見ているやつは、桜を表現したピンク色が画面下にあります。そのピンク色が建築作品に反射しているような重ね塗り。左下にサインの日付、そして真ん中から右側にかけて名字を英字で書いています。西洋的というか視覚に訴える表現です。手間を惜しまず描いておられる雰囲気です。

竹原義二さん:
おやっ?サインがないっ!南洋堂さんともあろうお方がサインなし本を送ってしまったか・・・?っと思いきや、最後のページに豪快にサインされていました(笑)。 「本の最初の方にサインがあるはず」という経験からの常識が覆されました(笑)。こういったちょっとしたサプライズが建築設計する人にはきっと必要なのでしょう。 サインは、また独特でして、墨のようなゴツいマジックで右上にサイン日を3段に分けて書いています。そして名前は紙面の左下から右方向へパースが効いているような文字で書かれています。竹の文字が縦に長く、「二」に向かって小さくなっています。シンプルなんですけど。味のあるサインです。

貝島桃代さん:
まるで、最初から印刷されていたかのような、かわいらしい犬?のような動物が中央より少し下側に描かれていて、その下に、味のある文字でご自身のお名前を書かれています。絵と周りの空白の比率が程よく、これから絵本が始まりそうな雰囲気です。女性らしい丸みを感じるサインです。

内藤廣さん:
本のカバー色とマジックの色彩を合わせていて、左下から右上へと円弧が断続的に流れて行くようなサイン。名字を英字で書いています。Naitoの「t」の線が本をはみ出していて、用紙の領域を飛び出しています。シンプルでカッコいいですね。文字に動きがあります。紙面サイズなんかにコントロールされていません。 「t」のはみ出した線が、紙の境界線をものともしない感じです。絵のようにも見える線のみの構成が、シンプルなだけに深い意味を探りたくさせます。

原広司さん:
本のタイトルの下に控えめに書いています。日付がまず書かれていて、次の段に英字でフルネーム。そして、本の価値をとても高めていると思われる「はんこ」付き!「廣」と読めるハンコです。あれ?本名ですか?契約書のようなサインです。南さんがラジオでおっしゃっていたように、謙虚さがにじみ出ています。大物なのにっ!確実さと安定感があります。

隈研吾さん:
隈さんの建築は、僕のツボで好きなんですが、サインはミミズが這ったような文字です・・・。ちょっとガッカリです。あーでも、負ける文字?・・・そういえば、主張していない形をしています・・・。(なんてこった。大好きな建築家に対してこんな失礼なことを・・・。)

五十嵐太郎さん:
建築系ラジオのリスナープレゼント。シャッフルトランプに堂々とサインされているのかと思いきや、サインが無かったので、トランプを送る為に入れていた封筒にサインされていたものを後生大事に取っています(笑)。トランプにサインされない控えめなお方です。ただ、残念なことに、当時は雨模様の時に配達されたので、太郎の「郎」の文字がにじんでいます。
キー、くやしいー(白いハンカチを噛みながら)。

伊東豊雄さん:
買いそびれました。速攻で売り切れです・・・。キー、くやしいー!近々、愛媛県今治市の大三島に伊東さんの建築が2つもできます!見に行こうっと!

サインって面白いですね。「サイン」というだけあって、その人の性格が表現されていますね。
南洋堂さん、次はどんな大物建築家のサイン本ですか?
収録日時:2010年6月20日
収録場所:するところ(設計:近藤哲雄)/東京都墨田区
収録時間:23分38秒
ファイル形式:MP3形式
ファイルサイズ:11.4MB
PLAY 出演者:藤村龍至+松田達+永山祐子+北川啓介+建築系ラジオコアメンバー

北川──それでは今日の建築系ラジオ全体討議のテーマである「藤村龍至の批判的工学主義を問う!」の討議を進めていきたいと思います。というのは、5月の上旬に建築系ラジオのメンバーと昭和女子大学の杉浦先生のゼミの女の子たちと、合コンをしたんですね*。その夜に藤村さんの批判的工学主義の話になったときに、もう一歩突っ込みたい雰囲気が流れたんですね。そのきっかけが松田達さんだったんですよ...
松田──今日はけしかけられて煽られてバトルということになっていますが、まず今日は来て頂いてありがとうございます。藤村さんなんて言っていること自体、そういう関係ではなくて、そもそも藤村くんとは結構(付き合いが)長いんですよね。大学院生ぐらいから知り合いで、彼がオランダに行っているときには泊まりに行きましたし、彼もパリに来て一緒にパレ・ド・トーキョーに行ったり...

* 2010年5月1日、国士舘大学南研究室と昭和女子大学杉浦研究室の合同新歓コンパに、建築系ラジオのメンバーも加わった飲み会でした。

・出演者プロフィール
藤村龍至(ふじむら・りゅうじ)
1976年東京生まれ。2000年東京工業大学工学部社会工学科卒業後、2002年同大学大学院理工学研究科建築学専攻修士課程修了。2002年より1年間ベルラーヘ・インスティテュート(オランダ)へ留学。 2002年から2005年までISSHO建築設計事務所共同主宰、2003年から2008年まで東京工業大学大学院理工学研究科建築学専攻博士課程に在籍し、2005年には藤村龍至建築設計事務所設立。2010年より東洋大学理工学部建築学科専任講師。

松田達(まつだ・たつ)
1975年生まれ。建築家。松田達建築設計事務所主宰。京都造形芸術大学・桑沢デザイン研究所非常勤講師。隈研吾建築都市設計事務所を経て、文化庁派遣芸術家在外研修員としてパリにて研修後、パリ第12大学パリ・ユルバニスム研究所にてDEA取得。作品=《第一回リスボン建築トリエンナーレ帰国展会場構成》《フラックスタウン・熱海》ほか。受賞=第10回タキロン国際デザインコンペティション3等ほか。共著=『20世紀建築研究』(INAX出版)、『建築・都市ブックガイド21世紀』(彰国社)ほか。

永山祐子(ながやま・ゆうこ)
1975年東京生まれ。98年昭和女子大学生活美学科卒業。98年青木淳建築計画事務所入所。2002年永山祐子建築設計設立。05年、ロレアル賞「芸術と科学の色の賞」奨励賞、中之島新線駅企画デザインコンペ優秀賞、つくば田園都市コンセプト住宅実施設計競技ニ等。06年、AR Awards(UK)「Highly Commended賞」。06年東京理科大学非常勤講師。

北川啓介(きたがわ・けいすけ)
1974年3月26日名古屋市内の和菓子屋生まれ。建築家、研究者。専門は、建築設計計画、建築意匠、現代建築、都市計画、情報空間論、サブカル論、ナゴヤ論。1996年国立名古屋工業大学工学部卒業。1999年ライザー+ウメモト事務所など。2001年同大学大学院工学研究科博士後期課程修了、博士(工学)。同大学大学院助手、講師、助教授を経て、現在、国立大学法人名古屋工業大学大学院工学研究科准教授、名工大ラジオ局長。論文=『映画の中の都市と建築』、『和菓子と建築』など。報文=『マンガ喫茶白書 社会問題に先行するひとり一畳の聖域』(日本建築学会建築雑誌、2008年4月号)、『もうひとつの建築設計資料集成』(日本建築学会建築雑誌、2009年12月号)など。著書=『ハイパーサーフェスのデザインと技術』(彰国社、2005年)など。受賞=日本建築学会東海賞、名古屋市都市景観賞など。

建築系ラジオパートナー
彦坂尚嘉、天内大樹

建築系ラジオコアメンバー
五十嵐太郎+南泰裕+倉方俊輔
収録日時:2010年4月18日
収録場所:ヨコハマアパートメント
収録時間:20分05秒
ファイル形式:MP3形式
ファイルサイズ:9.2MB
PLAY 出演者:平塚桂+石川翔平+栗生えりな+小泉瑛一+山崎亮+建築系ラジオコアメンバー

倉方──自分はツイッターでこんな人と意外な出会いがあったとか、このタイミングで合えたとか、実際ツイッターを使ってて出会いがあったとか、出来た状態っていうのがあったらお願いします。
栗生──(ツイッターのタイムラインが)社会の縮図というか。建築学生が語っている脇で実際の建築家が仕事が無いとか呟いていたり、施工業者とかが建築家に文句を言っていたり、建築科をめざす高校生が熱い思いを。関係性なく同時に呟いている...
平塚──匿名を使っていて面白い人たちに出会える。会社員の方とかで匿名にせざるをえないクラスの人たちの話が聞けるのは結構おもしろい。

twitter討議第3回目は、twitterによる出会いの面白さなどについてです。(R. Hirata)

・出演者プロフィール
平塚桂(ひらつか・かつら)
1998年京都大学工学部建築学科卒業、2001年同大学院工学研究科環境地球工学専攻修了。建築ライター/ぽむ企画。twitterアカウント @pomukatsura

石川翔平(いしかわ・しょうへい)
1982年愛知生まれ。2006年東京工業大学建築学科卒業、2007-2008年スイス連邦工科大学留学、2010年東京工業大学大学院建築学専攻修士課程修了。現在、建設会社勤務。twitterアカウント @siskw

栗生えりな(くりゅう・えりな)
1988年生まれ。東京大学工学部建築学科4年。twitterアカウント @ryu_t

小泉瑛一(こいずみ・よういち)
Y-PAC主宰。横浜国立大学卒業。twitterアカウント @yoichikoizumi

建築系ラジオパートナー
彦坂尚嘉 @hikosaka
山崎亮 @yamazakiryo

建築系ラジオコアメンバー
五十嵐太郎 @taroigarashi
南泰裕 @minamilab
倉方俊輔 @kurakata
北川啓介 @kitalab
松田達 @tatsumatsuda
収録日時:2010年3月18日
収録場所:国士舘大学南研究室
収録時間:14分45秒
ファイル形式:MP3形式
ファイルサイズ:7.1MB
PLAY 出演者:南泰裕+進藤遼太郎

レビュー作品:《イェール大学芸術棟》ポール・ルドルフ 
a+u2010年3月号は20世紀名建築の再生で、近代建築のリノベーションです。ポール・ルドルフのイェール大学芸術棟はグワスメイによって修復・増築がなされ、旧建物との対比を意識しながら作られた作品になっています。近代から50~60年たった現在、近代建築がリノベーションの時代を迎え、歴史化されていく中で、建築家の近代建築に対する解答を南先生と学生とで解き明かしています。みなさんも一度考えてみてはいかがでしょうか。(J.Sato)

・出演者プロフィール
進藤遼太郎(しんどう・りょうたろう)
1987年生まれ。国士舘大学工学部建築デザイン学科
趣味...読書


・関連項目
新建築社
PLAY 出演者:藤原徹平+西村浩+倉方俊輔

「下関市川棚温泉交流センター」をめぐる、設計担当の藤原徹平さんと西村浩の対談の第3回目です。今回は、「下関市川棚温泉交流センター」の構造の話、建築を越えろの意味、これからの建築の大事な所、箱モノ建築の良さ、地方の公共単位の良さ、隈事務所の良さなどについて語られます。建築をするうえで大事な話が詰まっている回です。(Y. Momoda)
 

・出演者プロフィール
藤原徹平(ふじわら・てっぺい)
1975年横浜生まれ。横浜国立大学大学院修了。2001年より隈研吾建築都市設計事務所勤務、現在同事務所設計室長。2008年より横浜国立大学非常勤講師、2009年よりフジワラテッペイアーキテクツラボ代表、2010年よりNPO法人ドリフターズインターナショナル理事、東京理科大学非常勤講師。

西村浩(にしむら・ひろし)
1967年生まれ。1991年東京大学工学部土木工学科卒業。1993年同大学修士課程修了。1993年gia設計入社1999年ワークヴィジョンズ設立。日本大学理工学部非常勤講師、国土交通省東北地方整備局デザイン研修講師。2007年土木学会デザイン賞、2009年グッドデザイン大賞、2010年日本建築学会賞など受賞。

出演者:武智仁志

プレゼント、ありがとうございました!2度もいただけて(しかも2冊も!)大変光栄です。窓と視覚について、非常に興味が沸く内容でした。ワクワクしました。

配信前なのですが、僕の勝手な試みとして、配信前と配信後の感想を送らせていただこうかなと思います。今回は、配信前なのでトンチンカンな感想になるかもしれませんが、ご了承ください(笑)。自分の感想が建築系ラジオを聞くことでどう影響されるか・・・。(もうすでにラジオを聞いた感想を書いている事で聞き流すのではなく、聞いた事について考えるようになっています。僕にとって影響大です。)


僕が過去に興味を持った映画は、流行のハリウッド映画ばかりで、どんちゃんと派手なアクションものが多かったのですが、最近は、子供のアニメばかりです。『DETAIL JAPAN』2008年7月別冊の「映画の発見!」を買いまして、古い映画に興味を持ちはじめているところです。ビデオショップで借りるべきリストは作ったのですが、まだ見る時間は取れていません・・。

今回、頂きましたプレゼントで紹介されている映画は巨匠の監督作品ですね。建築的な目線で映画を見る楽しみが増えました。リストに加えさせていただきたいと思います。

さて、付箋紙を貼っていただいていた五十嵐さんのコラムは、短い文章なのに興味を惹く大切な文章の宝の山でした。視覚に影響を強く与える建築的要素としての「窓」について、色々と考えてみる機会を得ました。ありがとうございます。

まず、僕が興味を惹かれる文章を抜き出してみました。

■「ヒッチコックの『裏窓』」より
・窓越しの映像
・固定された部屋からの視点
・スクリーンとしての窓
・肉眼ではものたりなくなった
・窓はカメラと一体化
・中庭越しに
・音や会話までは聴こえない
・鑑賞者を世界から隔てる防波堤
・安心な画面の向こうの世界=現実が始めて侵入する
・視線しか通過しないはずの窓から身体が現実の世界に飛び出す。
  (出典:『+CLASS 2008 秋・冬号』新日軽株式会社 2008年9月 30ページ)

■「ボディ・ダブル」より
・窓から見ているということは、逆にみているところが他人に見られているかもしれない
・窓から見えている世界=スクリーンは、必ずしも真実ではない。
・すべてが見えないことで、さらに興味がそそられる。
・部分的に隠しつつ、分節して見せる
  (出典:『+CLASS 2009 新春号』新日軽株式会社 2009年1月 30ページ)

こうして抜き出してみると、なんだかパラメータのようなものが見えてきます。
潜んでいるキーワードは、

・距離があること
・視覚以外は抑制されている状態
・視覚的な双方向性がある。
・真実の一部を切り取っている

さらにキーワードを導くと、「フィルター」が浮かんできました。視覚のみ双方向性を持っている壁。パラメータということで、建築設計の時にこれらの数値を操作してやることで、空間の内外の関係性に変化を付けられます。距離による関係性は特に大きいですね。透明な窓であっても中庭というある程度大きな寸法を持っている空間を挟んで、窓越しの映像をみると、こちらの世界とあちらの世界はまったく関係がないように感じてしまいます。視覚以外が抑制されていると、みている映像に興味があれば音などの他の五感を想像しようとします。残された五感の内のどれを許容するかで、壁という感覚の強さが薄れてきます。視覚的な双方向性は光の反射率を変えたり、不透明さの程度、角度で性質が変ります。都会の中の住宅では、遠くに見える森のみを切り取った風景のみが見えるように開口の大きさを操作する場合もあります。この切り取った森の風景は、純粋な森として開口のサイズを超えて広がっていくことでしょう。

人の目は、体外の景色を認識して網膜に映した状態では、上下が逆さまの状態で映っていると言われています。それを左右の脳が上下方向を修正して認識しているのですが、この脳の働きは、無意識で行われています。ところが、部分的に隠している映像を見ると経験から学んだ記憶や配置パターンの解読により、見えない部分を補完しようとします。これは、ほとんどが意識的な働きです。見えない部分を補完しようとする脳の働きを促す効果は、ラジオを聞くという「聴覚」に似ている働きがあるかもしれません。23Aの配信の中での五十嵐さんの言葉で「音って振動で伝わる」と聞いたときに、妙に説得力があって納得しました。これを視覚に当てはめて考えると、視覚の機能を建築的にコントロールするには2つの機能が必要なのではないかと考えました。他の四感は、それぞれ、聴覚、触覚、味覚、嗅覚とありますが、どれも「触れる」ことで1挙動で「体感」につながります。聴覚は、音が振動として鼓膜を震わし、触覚は皮膚の圧力を感じ、味覚も食物が舌に触れ、臭覚は匂いの成分が鼻の粘膜に触れます。物理的に身体の一部に直接的に触れることによって得られる感覚です。視覚のみは直接的な「触れ合い」は無しに処理されます。視覚に与えられた限定的な機能は何なんでしょう?何を意味しているのでしょうか。視覚を体感に変えるには、視覚で得られた情報に欠落部分を含めることで、脳が他の感覚より1挙動分多く働き、より効果的な建築的要素としての「窓」ができあがる気がします。あるいは、欠落以外の操作の工夫が必要です。脳が考えることで体感的な感覚に近くなるという発想です・・・。

ここまで考えると、21世紀の窓というか、壁は、「壁」としての窓を超えた存在が求められているような気がします。それは、透明なガラスを受け入れないことによる新しい建築空間。さらには、他者との積極的な関係性を楽しむ窓。

お忙しい皆様に、こんな文章を読んでいただくのは気が引けるのですが、ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

(思ひ出のコメントー初出:2009.2.13)

・関連項目
23A: 建築系ラジオ新年会「美術系ラジオについて」
収録日時:2010年4月23日
収録場所:ROOMS/福岡県福岡市中央区
収録時間:38分55秒
ファイル形式:MP3形式
ファイルサイズ:17.9MB
PLAY 出演者:井手健一郎+末光弘和+平瀬有人+藤村龍至+藤原徹平+加藤孝司+倉方俊輔

2010年4月21日から25日の5日間、福岡でDESIGNING2010展が開催されました。トークイベント「TRANSMISSION/トランスミッション」シリーズの第3回は、第2部のディスカッションへと突入していきます。第2部では、加藤孝司氏の進行のもと5名のスピーカーに加えてコメンテーターの倉方俊輔氏も登壇。デザインや建築と都市の関係を巡る、福岡だからこそ!?実現した最先端のクロストークが展開します。冒頭の倉方氏による問いかけ、「メシが美味いところでデザインや建築は必要なのか」は、まさにデザインや建築の本質を捉えるために提出された刺激的な問題提起。この問いかけを中心に、若手建築家らによる建築デザインの議論はどんどん加速していきます!(T.Masaki)

・出演者プロフィール
井手健一郎(いで・けんいちろう)
1978年福岡県生まれ。2000年福岡大学工学部建築学科卒業後、渡欧。2001年に有限会社 IMOTOアーキテクツ勤務。2003年には松岡祐作都市建築計画事務所勤務後、rhythmdesign /リズムデザインを設立。

末光弘和(すえみつ・ひろかず)
1976年生まれ。1999年東京大学建築学科卒業後、2001年同大学院終了。2006年まで伊東豊雄建築設計事務所に勤務後、2007年一級建築士事務所SUEP.を設立。2008年に東京電機大学非常勤講師を勤め、2009年からは横浜国立大学大学院Y-GSA設計助手、2010年からは首都大学東京非常勤講師を勤める。

平瀬有人(ひらせ・ゆうじん)
1976年生まれ。1999年早稲田大学理工学部建築学科卒業後、同大学院博士後期課程単位満了。早稲田大学理工学部建築学科助手・非常勤講師を経て、平瀬アトリエ代表。2007年より文化庁新進芸術家海外留学制度研修員としてスイスに滞在、2008年に佐賀大学理工学部都市工学科(建築・都市デザインコース)准教授に就任。

藤村龍至(ふじむら・りゅうじ)
1976年東京生まれ。2000年東京工業大学工学部社会工学科卒業後、2002年同大学大学院理工学研究科建築学専攻修士課程修了。2002年より1年間ベルラーヘ・インスティテュート(オランダ)へ留学。 2002年から2005年までISSHO建築設計事務所共同主宰、2003年から2008年まで東京工業大学大学院理工学研究科建築学専攻博士課程に在籍し、2005年には藤村龍至建築設計事務所設立。2010年より東洋大学理工学部建築学科専任講師。

藤原徹平(ふじわら・てっぺい)
1975年横浜生まれ。横浜国立大学大学院修了。2001年より隈研吾建築都市設計事務所勤務、現在同事務所設計室長。2008年より横浜国立大学非常勤講師、2009年よりフジワラテッペイアーキテクツラボ代表、2010年よりNPO法人ドリフターズインターナショナル理事、東京理科大学非常勤講師。

加藤孝司(かとう・たかし)
執筆家。東京浅草生まれ。建築・デザインを横断的に探求、執筆。デザイン誌や建築誌などへの寄稿をはじめ、2005年より始めたblog『FORM_story of design』では、建築、デザイン、映画や哲学など、独自の視点から幅広く論考中。目下の楽しみは日本各地をめぐり、さまざまな出来事と出会うこと。

倉方俊輔(くらかた・しゅんすけ)
建築系ラジオコアメンバー。
収録日時:2010年4月22日
収録場所:千葉大学周辺
収録時間:31分32秒
ファイル形式:MP3形式
ファイルサイズ:14.4MB
PLAY 出演者:植田実+中谷正人+小巻哲+岡田哲史+新保淳乃+松田達+千葉大学学生

千葉大学建築レクチュアシリーズの第1回「建築は今どこへ向かおうとしているか」の打ち上げ会場で収録された今回の配信。日本の建築メディアを築き上げてきた植田実氏を筆頭に、これまでのメディアの推移や次世代のメディアの可能性を中心に、話は哲学論まで及んでいきます。ある種の「よりどころ」を模索している現代メディアのなかで、私たち学生は何を見出す必要があるのかを問われることでしょう。植田実さんも、建築系ラジオについて語ります。(H.Hirano)

・出演者プロフィール
植田実(うえだ・まこと)
1935年東京都生まれ。早稲田大学文学部卒業。編集者。「建築」編集を経て、1968年に「都市住宅」創刊編集長として斬新な雑誌づくりで建築界に新風を巻き起こした。1987年から、住まいの図書館出版局編集長。 戦前の住宅作品から現代の若手建築家の作品まで、旺盛な好奇心で見て歩き、長い時間的スパンで数多くの住宅を取材、体験してきた。磯崎新、原広司、安藤忠雄、毛綱毅曠、伊東豊雄らの才能をいち早く見つけだし、紹介した功績は大きい。企画・編集・執筆のみならず、装幀の分野でも活躍し、さまざまなジャンルの人々との交友を深めている。

中谷正人(なかたに・まさと)
1948年神奈川県生まれ。1971年千葉大学工学部建築学科卒業。『新建築』編集部を経て、1988年新建築『住宅特集』編集長、1991年『新建築』編集長、1993年新建築社編集部長就任。1994年新建築社退社。現在、有限会社中谷ネットワークス代表取締役。千葉大学客員教授。

小巻哲(こまき・さとる)
1954年千葉県生まれ。編集者。早稲田大学理工学部建築学科卒業。1979年から2002年まで(株)エーディーエー・エディタ・トーキョーにて、GA DOCUMENTなどの主要刊行物を担当。1996年から1999年までGA JAPAN副編集長。2003年スタジオ・コマキ設立。『日本の現代住宅1985-2005』(TOTO出版)、『日本のモダニズム建築』(彰国社)、『道具学への招待』(ラトルズ)ほか、多数の書籍編集に関わる。2007年より、イタリアの建築誌『CASABELLA』の日本語版リーフレットの編集・監修を行う。企画・編集に携わった最新刊としては、『磯崎新の建築・美術をめぐる10の事件簿』(TOTO出版)がある。

岡田哲史(おかだ・さとし)
1962年兵庫県生まれ。建築家、千葉大学大学院准教授。コロンビア大学大学院修了後、早稲田大学大学院博士課程修了(工学博士)。日本学術振興会特別研究員、文化庁芸術家在外研修員、コロンビア大学大学院客員研究員(ケネス・フランプトン教授に師事)を経て、1995年岡田哲史建築設計事務所(旧称岡田哲史建築都市計画研究所)設立。デダロ・ミノッセ国際建築賞グランプリ、ロシア国際建築賞グランプリ,シカゴアテナエウム国際建築賞、日本建築学会賞(技術)ほか受賞。2009年"Satoshi Okada"(作品集)がエレクタ出版社から刊行された。2010年ヴェネツィア建築大学客員教授。2010年の年末からミラノをはじめヨーロッパ巡回個展が開催される。設計実務を行う傍ら、建築の近代性を巡る研究および現代建築を社会学的視点から分析する試みを行なっている。著書に『ピラネージの世界』(丸善)、『廃墟大全』(共著,中公文庫)ほか。

新保淳乃(しんぼ・きよの)
1973年生まれ。2001年千葉大学大学院博士課程修了。文学博士。2001-2004年イタリア政府給費生、日本学術振興会海外特別研究員としてイタリア、ローマ大学ラ・サピエンツァに留学。現在、千葉大学・武蔵大学非常勤講師。専門は16、17世紀イタリアを中心とする西洋美術史、ジェンダー表象文化史。

関連項目
第1回千葉大学建築レクチュアシリーズ
収録日時:2010年4月18日
収録場所:横浜駅周辺某居酒屋
収録時間:9分40秒
ファイル形式:MP3形式
ファイルサイズ:4.6MB
PLAY 出演者:平山善雄+田畠あゆみ+長門亮+山村文香+平郡竜志+大日方幸治+平田りか+松田達

第1回の建築系ラジオスタッフコンテンツ配信です。学生・社会人を含め、全国津々浦々に存在する20人程のラジオスタッフ。建築系twitterオフ会後の懇親会にて一部スタッフが初めて集まったときの模様を収録しています。スタッフになったきっかけや、動機、これからの建築系ラジオについて少し話をしています。公開収録をtwitterで知り、会場に駆けつけてそのままスタッフになった者、研究室の縁でスタッフに抜擢された者、きっかけは様々ですが、スタッフとしての経験が己の向上につながるという想いは共通しているようです。あなたもスタッフになってみませんか?ご質問、ご応募などはこちらまで。(Y. Hirayama)

・出演者プロフィール
平山善雄(ひらやま・よしお)
1983年広島生まれ。2008年九州大学大学院竹下研究室卒。東京でのアトリエ事務所勤務を経て、現在福岡の設計事務所勤務。趣味、ウェブ上を徘徊して最新MP3を漁り、懐の許す限り本を買い、お酒を飲みたい。。

田畠あゆみ(たばたけ・あゆみ)
1988年生まれ。国士舘大学南泰裕研究室所属。趣味、バイク。ちびっ子ライダー。

長門亮(ながと・りょう)
1989年生まれ。国士舘大学南泰裕研究室所属。趣味、ガラクタ集め。

山村文香(やまむら・あやか)
1986年5月18日生まれ。椙山女学園大学生活科学部生活環境デザイン学科卒。現在、国立大学法人名古屋工業大学大学院工学研究科北川啓介研究室秘書。

平郡竜志(へぐり・たつし)
1988年生まれ。国立明石工業高等専門学校建築学科卒。立命館大学理工学部環境都市系所属。2級建築士。趣味、バイク、ハンドボール。

平田りか(ひらた・りか)
1987年埼玉県生まれ。桑沢デザイン研究所総合学科SD科所属。趣味はDVD鑑賞。音楽鑑賞。散歩。

・関連項目
出演者:武智仁志

まず、名古屋人のパワフルさと独自性に明るい未来を感じました(笑)。堅くなりがちな建築系のお話に、いきなりしょっぱなから笑い声が広がります。

そうなんです、山田さん亡きあとの建築系ラジオからは「笑い」がグッと減ってしまいましたね。でも、山田さんとはまた笑いの種類が違いますが、北川さんが盛り上げてくださいます(笑)。ビートたけしさんも真っ青の(?)爆裂リーゼント姿の建築家の方々をぜひ見たかったです。(つけられました?参加者だけが得られる楽しいひと時ですね。)あと、もちろん、シークレットゲストのナー○姿も!しかも、ピンク、しかもミ○!
・・・すみません、取り乱してしまいました。

えーっと、気を取り直して・・・。
どうやら今までの趣向と違って、バトル形式のようですね。お相手は、建築系ラジオの松田さん!この形式が流行れば、子供達に人気のカードゲームのようなものが建築系ラジオから生まれたりして・・・。あまり白熱すると、何々派なんて、派閥のようなものが生まれるとか。
でも、建築系ラジオは、内輪で固めないのが良いところでして、様々な意見を持った人達が集まって常に批評しあえる場所を提供しつつあるので、もっと広がっていけばいいなと思います。


■藤村龍至さん

今回のメイン出演者である藤村さんの印象は、「礼儀正しい知的な人」です。まずご挨拶をいただきました。恐縮します。それから、藤村さんの他の建築系ラジオのコンテンツをお聞きになられた方は分かると思いますが、マシンガンのようなトークをされる方ですので、藤村さん自ら、3ヶ条をいただきました。これから、このコンテンツを聞かれる皆様、藤村さんの講演を聞かれる皆様のために、先走ってメモしちゃいます。
それは、

1.メモをとりながら聞いて欲しい
  議論が分かりやすくなる
2.質問は考えながら聞いて欲しい
  後でよくある質問ばかりしてしまうから
3.最後まで残る(コンテンツでは最後まで聞く)
  終わった後が重要

だそうです。
メモをとるのは、講演会に行くと毎回とるのですが、藤村さんのコンテンツは、建築系ラジオで聞き直しても追いつかないですもん・・・。

でも、藤村さんは、要点をまとめてトークされています。だいたい、3つのポイントを伝えてから、具体例を挙げられています。プレゼンを聞く側も、心構えがしやすい手法ですね。勉強になります。


■批判的工学主義とアーキテクト2.0

藤村さんが、「批判的工学主義」を唱える背景に、育った環境が大きいことが分かりましたね。住んでいた場所、1990年代の時代背景、建築家を脅す社会学者の存在(笑)。建築家としてこれからやっていこうかという時にこれだけ重なると、深読みせずにはいられないですね。これらの環境が藤村さんの感性を鍛えたのですね。

不動産やマンション、集合住宅は、建築ではない、芸術ではないという空気に違和感があるというセリフが印象的でした。風景を濃密にしたいというお話の裏返し的な言い回しですね。批判的工学主義が面白いのは、相反する内容が同時存在できることを目指しているところです。経済も含めて、すべてのものを建築の環境条件として捉え、どちらに偏ることもなく設計を進めようということですね。「批判的工学主義」では、建築の存在は後からついてくる事実として捉えていて、設計手法としての宣言ではないかと思います。今のところ、成果物である建築が「純粋機能主義」や「反機能主義」と大きく違っている実感は無い気がします。メタボリズムとくらべると得られた建築の形態が素人目に違いが分かりにくいかもしれませんね。だからこそ人間が生活を営む背景としての建築になり、受け入れやすい存在になり得るのかもしれません。

また、匿名的に無批判的に社会の動きに従う設計手法と、似たような設計期間と条件とコストで正確に建築を再構成できなければ建築家が都市で建築をつくる意味をみいだせないともおっしゃっていました。建築家が求める理想と現実。建築家として生きていく時に逃れようも無い大きな問題です。生きていかなければならないですからね。

ここまでは、以前に建築系ラジオで紹介された本『「新しい郊外」の家』を書かれた馬場正尊さんが実践されていることと共通点があるような気がします。不動産業務も設計に取り込み、施主が一番気にするローン問題、生活拠点と建築の関係を積極的に設計業務に取り入れられています。

ここからが、「批判的工学主義」の特徴です。
「単純に反復される建築の希薄感に抵抗」するためには、その反復スピードを超えた上でより良い建築を構築していかなければならないですよね。そこで、藤村さんは3つの現象を発見され、それらの定義をされています。

1.建築の形態はデータベースに従って自動的に設計される。
2.人々の振る舞いは建築の形態によってコントロールされる。
3.ゆえに建築がデータベースと人々の振る舞いの間に位置づけられる。


ということは、建築とは、データベースを可視化したものであって、ただの仲介者ということでしょうか?プログラムではなくて、データベースというところがミソで、反復性をはらんでいますが、つまり、データを複雑に組み合わせることによって新しい建築をつくろうとしているのですね。アルゴリズム的手法のような、量によって質を得る手法でしょうか。

でも、データベースって、成果物として存在しているものですよね。そのデータベースはどうやってつくられるのかが重要です。それは、歴史とか、経験とかに頼らざるを得ない気がします。(どちらも大切です。歴史を認識して再解釈すると新しい視点が発見できるのですね。歴史を鵜呑みにしない。勉強になります。)あーでも、ワンちゃんを数代交配を繰り返して新種をつくるように、より多くのデータベースによって新しい成果を得られるのかもしれません。結局、アトリエ派も設計者の頭の中のデータベースを掛け合わせて新しい成果を生み出しているのでしょう。その結果、進化が起こると。

んっ?アトリエ派がアルゴリズミック的な手法を使えばそれは、「批判的工学主義」を実践していることになるのでしょうか?それは、つまり「アーキテクト2.0」の存在になると。

ゼネコンや大手設計事務所もデータベースを多く持っていると思うのですが、なぜ大手と同じデータベースを使う「批判的工学主義」がそれらと違うのかは、今後のシリーズ配信で次第に明らかになってくるのかもしれませんね。
今後の配信が楽しみです!

・関連項目
藤村龍至の批判的工学主義を問う!(藤村龍至vs松田達)[1/5]
収録日時:2010年6月20日
収録場所:するところ(設計:近藤哲雄)/東京都墨田区
収録時間:23分13秒
ファイル形式:MP3形式
ファイルサイズ:11.1MB
PLAY 出演者:藤村龍至+松田達+永山祐子+北川啓介+建築系ラジオコアメンバー

北川──皆さんご存知だと思いますが、今日は藤村龍至さんに来て頂きました。批判的工学主義をテーマにお話して頂こうと思いまして、そのお相手として松田達さんに来て頂いてます。いってみれば今日は松田達さんと藤村龍至さんのバトルということで、盛り上がっていきたいと思います... シークレットゲストは、永山祐子さんに来て頂くことになっています。二人があまりに熱くなったときにということで、戦場のナイチンゲールとして、ナース服も買ってきました。これを着てもらうことになっています... それでは藤村さんから、よろしくお願いします。
藤村──皆さん、こんばんは。いまご紹介にあずかりました藤村と申します。今日は貴重な場を頂きましてありがとうございます...

・出演者プロフィール
藤村龍至(ふじむら・りゅうじ)
1976年東京生まれ。2000年東京工業大学工学部社会工学科卒業後、2002年同大学大学院理工学研究科建築学専攻修士課程修了。2002年より1年間ベルラーヘ・インスティテュート(オランダ)へ留学。 2002年から2005年までISSHO建築設計事務所共同主宰、2003年から2008年まで東京工業大学大学院理工学研究科建築学専攻博士課程に在籍し、2005年には藤村龍至建築設計事務所設立。2010年より東洋大学理工学部建築学科専任講師。

松田達(まつだ・たつ)
1975年生まれ。建築家。松田達建築設計事務所主宰。京都造形芸術大学・桑沢デザイン研究所非常勤講師。隈研吾建築都市設計事務所を経て、文化庁派遣芸術家在外研修員としてパリにて研修後、パリ第12大学パリ・ユルバニスム研究所にてDEA取得。作品=《第一回リスボン建築トリエンナーレ帰国展会場構成》《フラックスタウン・熱海》ほか。受賞=第10回タキロン国際デザインコンペティション3等ほか。共著=『20世紀建築研究』(INAX出版)、『建築・都市ブックガイド21世紀』(彰国社)ほか。

永山祐子(ながやま・ゆうこ)
1975年東京生まれ。98年昭和女子大学生活美学科卒業。98年青木淳建築計画事務所入所。2002年永山祐子建築設計設立。05年、ロレアル賞「芸術と科学の色の賞」奨励賞、中之島新線駅企画デザインコンペ優秀賞、つくば田園都市コンセプト住宅実施設計競技ニ等。06年、AR Awards(UK)「Highly Commended賞」。06年東京理科大学非常勤講師。

北川啓介(きたがわ・けいすけ)
1974年3月26日名古屋市内の和菓子屋生まれ。建築家、研究者。専門は、建築設計計画、建築意匠、現代建築、都市計画、情報空間論、サブカル論、ナゴヤ論。1996年国立名古屋工業大学工学部卒業。1999年ライザー+ウメモト事務所など。2001年同大学大学院工学研究科博士後期課程修了、博士(工学)。同大学大学院助手、講師、助教授を経て、現在、国立大学法人名古屋工業大学大学院工学研究科准教授、名工大ラジオ局長。論文=『映画の中の都市と建築』、『和菓子と建築』など。報文=『マンガ喫茶白書 社会問題に先行するひとり一畳の聖域』(日本建築学会建築雑誌、2008年4月号)、『もうひとつの建築設計資料集成』(日本建築学会建築雑誌、2009年12月号)など。著書=『ハイパーサーフェスのデザインと技術』(彰国社、2005年)など。受賞=日本建築学会東海賞、名古屋市都市景観賞など。

建築系ラジオパートナー
彦坂尚嘉、天内大樹

建築系ラジオコアメンバー
五十嵐太郎+南泰裕+倉方俊輔
収録日時:2010年4月18日
収録場所:ヨコハマアパートメント/横浜市西区
収録時間:21分53秒
ファイル形式:MP3形式
ファイルサイズ:10.0MB
PLAY 出演者:平塚桂+石川翔平+栗生えりな+小泉瑛一+彦坂尚嘉+建築系ラジオコアメンバー

倉方──今日来て頂いた平塚さんはもともとぽむ企画というホームページをはじめられて、五十嵐さんが目をつけて紹介したら、(見る人が)ばーっと増えて、というのがそもそもよくも悪くも、いまの平塚さんをつくるもとになったと思いますけれども。(twitterは)どうですか?
平塚──twitterは去年の9月からやっていて、インターネットの日記は10年前からやっているので、五十嵐さんと大体同じくらいなんですけれども、twitterをはじめた動機みたいな話をすると... (編集部)

・出演者プロフィール
平塚桂(ひらつか・かつら)
1998年京都大学工学部建築学科卒業、2001年同大学院工学研究科環境地球工学専攻修了。建築ライター/ぽむ企画。twitterアカウント @pomukatsura

石川翔平(いしかわ・しょうへい)
1982年愛知生まれ。2006年東京工業大学建築学科卒業、2007-2008年スイス連邦工科大学留学、2010年東京工業大学大学院建築学専攻修士課程修了。現在、建設会社勤務。twitterアカウント @siskw

栗生えりな(くりゅう・えりな)
1988年生まれ。東京大学工学部建築学科4年。twitterアカウント @ryu_t

小泉瑛一(こいずみ・よういち)
Y-PAC主宰。横浜国立大学卒業。twitterアカウント @yoichikoizumi

建築系ラジオパートナー
彦坂尚嘉 @hikosaka
山崎亮 @yamazakiryo

建築系ラジオコアメンバー
五十嵐太郎 @taroigarashi
南泰裕 @minamilab
倉方俊輔 @kurakata
北川啓介 @kitalab
松田達 @tatsumatsuda
収録日時:2010年3月16日
収録場所:国士舘大学南研究室
収録時間:13分43秒
ファイル形式:MP3形式
ファイルサイズ:6.3MB
PLAY 出演者:南泰裕+佐藤仁哉+池田翔太

レビュー作品:《聖居(ひじり)》椎名英三 
椎名英三さんの「聖居(ひじり)」を紐解いて見ていくと、面積的には大きくないものの、高さや奥行きを感じ、空間の広がりというものに重点を置いて設計していることが伝わってきます。また、茶室や教会のようなさまざまなシーンを連想させ、それらを繋ぎ止める装置としての住宅のようにも感じ取られるこの作品を、ぜひラジオを聞きながら想像してみて下さい。(J.Sato)

・出演者プロフィール
佐藤仁哉(さとう・じんや)
1986年生まれ。国士舘大学大学院工学研究科建設工学専攻
趣味...仮面ライダー全般,アメコミ全般

池田翔太(いけだ・しょうた)
1987年生まれ。国士舘大学工学部建築デザイン学科
趣味...釣り

・関連項目
新建築社
収録日時:2010年5月17日
収録場所:ワークヴィジョンズ アトリエ/東京都品川区
収録時間:25分07秒
ファイル形式:MP3形式
ファイルサイズ:11.5MB PLAY 出演者:藤原徹平+西村浩+倉方俊輔

倉方──さっきそのマスタバ的なものとパラパラしたものの二つというお話が出ましたが、土がなかに、というのはマスタバ的なものも入り込んでいるんですか?
藤原──それはありますね。エレメント的なパラパラしたものは何かちょっと違うかなと。やはりもっとその場所や地域性みたいなものから立ち上がるジオメトリー的なものがいいのではないかという議論を隈としていました...

「下関市川棚温泉交流センター」をめぐる、西村浩さんと設計担当の藤原徹平さんの対談の第2回目です。設計していくためのプロセスやどうやってエレメント的な考えで地域性をともなっていくか、敷地をずらすことで山とつながっていく建築の可能性での住民や市の方との意識の共有。そして藤原さんの考えるマスタバ的建築、西村さんが気になっていた自然と受け入れられる形態になることは予測できたのかを質問し、そこから、感覚的な発想の話に展開していきます。今回の聴き所です。(Y. Momoda+編集部)

・出演者プロフィール
藤原徹平(ふじわら・てっぺい)
1975年横浜生まれ。横浜国立大学大学院修了。2001年より隈研吾建築都市設計事務所勤務、現在同事務所設計室長。2008年より横浜国立大学非常勤講師、2009年よりフジワラテッペイアーキテクツラボ代表、2010年よりNPO法人ドリフターズインターナショナル理事、東京理科大学非常勤講師。

西村浩(にしむら・ひろし)
1967年生まれ。1991年東京大学工学部土木工学科卒業。1993年同大学修士課程修了。1993年gia設計入社1999年ワークヴィジョンズ設立。日本大学理工学部非常勤講師、国土交通省東北地方整備局デザイン研修講師。2007年土木学会デザイン賞、2009年グッドデザイン大賞、2010年日本建築学会賞など受賞。

収録日時:2010年04月03日
収録場所:東北大学
収録時間:25分11秒
ファイル形式:MP3形式
ファイルサイズ:11.5MB

PLAY 出演者:菊地尊也+市川紘司+加藤拓郎+大橋秀允

何かと話題の『アルゴリズミック・アーキテクチュア』を取りあげました。コンピュータライゼーションとコンピュテーション、アルゴリズムとコンテクスチュアリズム、アルゴリズム的建築とアルゴリズム即建築...などアルゴリズムにまつわる様々な概念を参照しつつ議論しています。タイミング的に前後してしまいましたが、本回に参加している市川が、ここでの議論を踏まえて書評テキストを ART and ARCHITECTURE REVIEW 誌上で発表しています。(K. Ichikawa)

聴けば読んだ気になるブックレビュー第5回、発表時のスライド

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収録日時:2010年4月23日
収録場所:ROOMS/福岡県福岡市中央区
収録時間:37分21秒
ファイル形式:MP3形式
ファイルサイズ:17.1M
PLAY 出演者:井手健一郎+末光弘和+平瀬有人+藤村龍至+藤原徹平+加藤孝司+倉方俊輔

2010年4月21日から25日の5日間、福岡でDESIGNING2010展が開催されました。トークイベントの前半、第一部では各スピーカーから自身の最新プロジェクトやデザインについてプレゼンテーションが行われます。少ない時間でのプレゼンテーションにも関わらず、大変濃密なものとなっています。全4回にわたってお送りするシリーズの第2回目は、藤村龍至氏、藤原徹平氏によるプレゼンテーションの模様をお送りします。後半のディスカッションに向けて、絶対にお見逃しのないように! メモの用意をおススメします!(T.Masaki)

・出演者プロフィール
井手健一郎(いで・けんいちろう)
1978年福岡県生まれ。2000年福岡大学工学部建築学科卒業後、渡欧。2001年に有限会社 IMOTOアーキテクツ勤務。2003年には松岡祐作都市建築計画事務所勤務後、rhythmdesign /リズムデザインを設立。

末光弘和(すえみつ・ひろかず)
1976年生まれ。1999年東京大学建築学科卒業後、2001年同大学院終了。2006年まで伊東豊雄建築設計事務所に勤務後、2007年一級建築士事務所SUEP.を設立。2008年に東京電機大学非常勤講師を勤め、2009年からは横浜国立大学大学院Y-GSA設計助手、2010年からは首都大学東京非常勤講師を勤める。

平瀬有人(ひらせ・ゆうじん)
1976年生まれ。1999年早稲田大学理工学部建築学科卒業後、同大学院博士後期課程単位満了。早稲田大学理工学部建築学科助手・非常勤講師を経て、平瀬アトリエ代表。2007年より文化庁新進芸術家海外留学制度研修員としてスイスに滞在、2008年に佐賀大学理工学部都市工学科(建築・都市デザインコース)准教授に就任。

藤村龍至(ふじむら・りゅうじ)
1976年東京生まれ。2000年東京工業大学工学部社会工学科卒業後、2002年同大学大学院理工学研究科建築学専攻修士課程修了。2002年より1年間ベルラーヘ・インスティテュート(オランダ)へ留学。 2002年から2005年までISSHO建築設計事務所共同主宰、2003年から2008年まで東京工業大学大学院理工学研究科建築学専攻博士課程に在籍し、2005年には藤村龍至建築設計事務所設立。2010年より東洋大学理工学部建築学科専任講師。

藤原徹平(ふじわら・てっぺい
1975年横浜生まれ。横浜国立大学大学院修了。2001年より隈研吾建築都市設計事務所勤務、現在同事務所設計室長。2008年より横浜国立大学非常勤講師、2009年よりフジワラテッペイアーキテクツラボ代表、2010年よりNPO法人ドリフターズインターナショナル理事、東京理科大学非常勤講師。

加藤孝司(かとう・たかし)
執筆家。東京浅草生まれ。建築・デザインを横断的に探求、執筆。デザイン誌や建築誌などへの寄稿をはじめ、2005年より始めたblog『FORM_story of design』では、建築、デザイン、映画や哲学など、独自の視点から幅広く論考中。目下の楽しみは日本各地をめぐり、さまざまな出来事と出会うこと。

倉方俊輔(くらかた・しゅんすけ)
建築系ラジオコアメンバー。

アートフェア東京2010

収録日時:2010年04月02日
収録場所:東京国際フォーラム/千代田区
収録時間:34分29秒
ファイル形式:MP3形式
ファイルサイズ:15.7MB PLAY 出演者:彦坂尚嘉+天内大樹+松田達+五十嵐太郎

東京国際フォーラムにて開催されたアートフェア東京2010(2010.4.2-4)を見ての収録です。昨年のアートフェア東京2009との比較をしつつ、アートフェア東京は初めてという会社員の小山さんや松田達さんからも話を伺います。その後、アートフェアの出品作品(というよりも出展された商品)をめぐる評論、以前開かれていたNICAF(日本国際コンテンポラリーアートフェスティバル)と比べての、アートフェア東京の日本での位置づけや目的、またアートフェアの空間において美術を展示するという条件を設計する、その設計の必要性についてなどに話が展開していきます。(Y. Kondo)

・関連項目
アートフェア東京

出演者:武智仁志

■皆さんへの印象について

梅林さんは体育会系、学生さんは、修行者のような雰囲気を持っていますね。平野さんは、知的な声質をされていて、なのに毒舌(笑)です。最後までハッキリと批判はしませんでしたが、それを言えるというのは、自分達がやっていることに対して揺るぎない絶対的な自信と信念があるがゆえでしょう。

メインストリーム。有名になった人の発言や行動へは、素直に尊敬する気持ちと、裏腹にそれを超えたいという欲望がわくものです。出来たものに対して批判することは簡単ですが、自分がそれを上回る提案ができるか否かが重要で、高松研の皆さんは、その可能性を十分に持っているのではないかと思います。


■言語化できないもの

「言語化できないもの」は非常に魅力的に感じます。共有感があって、それは、視覚的、触覚的な他の感覚を総動員してコミュニケーションしているイメージがあります。

武道も宗教的な感覚があります。師匠という絶対的な目標があって、半分は催眠術にかかっている状態で稽古をするものになっていると思います。師匠の説明は、「相手がバーンときたら、パーンと切り返して・・・」と言葉だけでは説明できない動作を示しながら説明しています。言葉だけでは分からないですが、なんと言いますか、師匠に対する信頼感とか、思想的な同意というか、なにかを常に共感できているという感じを日々の稽古で受けていました。(ものごとが続かない質なので、過去形です・・・。)

高松研の皆さんも、同じような感覚なのかな?と聞きながら思いました。師匠の鉛筆を削って授業を待つところなんかは、よく表れていると思います。絶対的な存在なんです、きっと高松さんは。

繰り返すことによって頭ではなく、体に焼き付けた所作は、無意識の状態でも繰り出せるものだと思います。それを、ドローイングの斜め45度を繰り返すことで得ているのでしょうか(笑)。寝ながらでもドローイングできるかもしれませんね。斜め45度の真っ黒な平面から建築が立ち上がる感覚は、高松研の皆さんにしか理解できないことなのでしょう。

NHKで見た、エンツォ・フェラーリをデザインされた奥山清行さんのドローイングも驚愕でした。ものの15分で仕上げたドローイングで決まったらしいです。無意識で描ける領域でないとそのスピードとできたものへの共感は得られにくいのかなと思いました。

「共感」というものは、感覚を鍛えている人間のみではなく、まったく専門外の人の心もつかんだ時に得られるというのが不思議でなりません。専門ならまだ理解できても、なぜ鍛えていない人も「良い」という判断を下せるのでしょうか?経験を通り越していきなり感覚を得ることが可能ということですよね・・?DNAに何かが刻まれていて、そのデータベースからモンタージュ写真のように検索して一瞬のうちに「良い」と判断できる源を誰しも持っているということでしょうか・・・。

建築を見に行った時に、写真だと気軽にバンバン撮って、あとで整理しようとするのですが、構図も考えて撮っていないので、ただのカタログ状態になることが僕の場合よくあります・・・。スケッチの場合ですと、描く為に細部も確認しないと絵ができないので、自然と細かい所まで生の空間で確認します。描き始めや、出来上がりの構図も考えて写真よりも慎重に絵を決めています。そして、なんといっても後で印象に残りやすいです。体も一緒に動かすことによって、経験度が高まるんでしょうね。


■フォルムについて

自転車が好きで、自転車を2台、(ロードタイプとマウンテンタイプ)持っていた時があります。好きなものというのは、その「形」もたまらなく好きです。独身時代は、部屋の中で管理していたので、ボーっと眺めることもあったのですが、そのフォルムがまた、たまらないんです。形があるものは、無いものよりも理解しやすく、愛でる対象として扱いやすいです。ザハ・ハディッドの建築も、フォルムやラインがかっこよくて、たまらないですね。

考えてみると、フォルムがある建築は、外の世界との関係性が弱くなると仮定できませんか?フォルムがない建築は、空間が解体されていて隙間が生まれ、新しい空間の可能性を秘めているように思います。そういう隙間を高松研の方達は、手抜きのような、ユーザーまかせでプアな空間とも感じていることもあるのではないでしょうか。(ラジオではモダニズム的なシンプルな建築を指していたと思いますが、隙間をも許さない感じを受けました。)閉じたフォルムの建築だと、公共的なイメージを持てない感じがします。開いていないような。あっ、それで巨大化していくのでしょうか。でも、フォルムがカッコいい建築は、これがまた、「たまらない!」と思ってしまうんですよね。

うーん、どっちが良い悪いとは言えないのですが、見るものとしてはフォルムがある方が良いです。車も同類になるでしょう。そう、コレクションしたくなる感じです。ただ、集合体としてみると、異様な空気感を漂わせる気がします。

さ、ドローイング、ドローイング!っと行きたいところですが、
今からお使いです・・・(笑)。

・関連項目
高松研究室作品展「the horizon」公開収録1
建築の地平1 展覧会とその意義

高松研究室作品展「the horizon」公開収録2
梅林克氏が語る京都の建築

高松研究室作品展「the horizon」公開収録3
京大学生の卒業設計

高松研究室作品展「the horizon」公開収録4
討議 建築の地平2

PD02: [先行配信] 〈建築の地平〉ハイライト
「《原始》を超えて《根源》へ―京都から東京に向けて放たれた、大いなる問題提起」

収録日時:2010年2月11日
収録場所:広島市新天地近辺
収録時間:13分14秒
ファイル形式:MP3形式
ファイルサイズ:6.1MB
PLAY 出演者:北川啓介+百田圭廣

「一般的に建築界に居る人たちって目の下に隈を作ったり、心身ともに健康な人って少ないじゃないですか! 徹夜してナンボみたいな所がありますよね......。」いかんせん、なかなか健康を気づかうこともできない不健康気味な建築人にお届けする北川啓介的健康法です。様々な健康法が世の中に紹介されてきているけど、今日の健康法はもっともっと剃るだけで痩せられるとても身近なダイエット法です。巻くだけダイエットが一般書のベストセラーな今、剃るだけでダイエットできるの? って思われた三日坊主なあなた! こそ、ラジオでお話しするように剃ってみてください。なんでも楽観的に構築的に物事を考える性癖のもちぬし、北川啓介さんによる無批判的行動主義から派生した健康論の第一回目です。(kitalab + T.Kato)

・出演者プロフィール
百田圭廣(ももだ・よしひろ)
広島国際大学大学院工学研究科建築・環境学専攻修士1年。広島建築系学生団体scaleメンバー。
収録日時:2010年4月18日
収録場所:ヨコハマアパートメント/横浜市西区
収録時間:18分09秒
ファイル形式:MP3形式
ファイルサイズ:8.31MB
PLAY 出演者:平塚桂+石川翔平+栗生えりな+彦坂尚嘉+山崎亮+建築系ラジオコアメンバー

最近注目されているコミュニケーションツール twitter の、活用法と可能性をめぐる討議です。twitterオフ会として、文字ではなく音声で、新たなコミュニケーションの方法や意義、また建築との関係性を探ります。140字でつながる世界とは...? ON Design設計のヨコハマアパートメントでの、2時間10分に及ぶ公開収録分を、これから全6回にわたって配信します。シリーズの第1回目では、参加者のみなさんそれぞれの、twitterを始めた時期やきっかけが語られます。使い始めてから使い慣れるまでの、twitterに対する認識や使い方の変化、自分に課していらっしゃるルールなどが聞き所です。(R. Nagakubo + R. Hirata)

・出演者プロフィール
平塚桂(ひらつか・かつら)
1998年京都大学工学部建築学科卒業、2001年同大学院工学研究科環境地球工学専攻修了。建築ライター/ぽむ企画。twitterアカウント @pomukatsura

石川翔平(いしかわ・しょうへい)
1982年愛知生まれ。2006年東京工業大学建築学科卒業、2007-2008年スイス連邦工科大学留学、2010年東京工業大学大学院建築学専攻修士課程修了。現在、建設会社勤務。twitterアカウント @siskw

栗生えりな(くりゅう・えりな)
1988年生まれ。東京大学工学部建築学科4年。twitterアカウント @ryu_t

建築系ラジオパートナー
彦坂尚嘉 @hikosaka
山崎亮 @yamazakiryo

建築系ラジオコアメンバー
五十嵐太郎 @taroigarashi
南泰裕 @minamilab
倉方俊輔 @kurakata
北川啓介 @kitalab
松田達 @tatsumatsuda
収録日時:2010年3月16日
収録場所:国士舘大学南研究室
収録時間:18分3秒
ファイル形式:MP3形式
ファイルサイズ:8.3MB
PLAY 出演者:南泰裕+渡邊隆弘+石川知弘

レビュー作品:《エジプト日本化学技術大学設立プロジェクト》磯崎新
最優秀賞を獲った磯崎新さんの作品は、ナスカの地上絵のように広大な砂漠に突如現れたランドスケープのような建築をしています。ぜひ新建築を片手に見ながら、ラジオを聞いてほしいです。(J.Sato)

・出演者プロフィール 
渡邊隆弘(わたなべ・たかひろ)
1985年生まれ。国士舘大学大学院工学研究科建設工学専攻趣味...山登り(特に高尾山)

石川知弘(いしかわ・ともひろ)
1986年生まれ。国士舘大学大学院工学研究科建設工学専攻趣味...バスケ,サッカー,ドボン

・関連項目
新建築社
収録日時:2010年5月17日
収録場所:ワークヴィジョンズ アトリエ/東京都品川区
収録時間:29分52秒
ファイル形式:MP3形式
ファイルサイズ:14.3MB PLAY 出演者:藤原徹平+西村浩+倉方俊輔

2010年1月にオープンした隈研吾建築設計事務所設計「下関市川棚温泉交流センター」をめぐって、西村浩さんが、設計担当の藤原徹平さんにお話をお聞きしました。司会は倉方俊輔さん。どのようなミーティングを経て、どのようなスタディ過程を経て実現に至ったのか、隈事務所における設計のプロセスが、藤原さんから詳細に紹介されます。そして気の利く設計者が4人いないと良い建築は作れない説、ミーティングで言葉の意味が共有されているかどうかを徹底的に確かめることなど、藤原さんによる多様な実践的設計論も、今回の重要な聴きどころです(Y. Momoda+編集部)

・出演者プロフィール
藤原徹平(ふじわら・てっぺい)
1975年横浜生まれ。横浜国立大学大学院修了。2001年より隈研吾建築都市設計事務所勤務、現在同事務所設計室長。2008年より横浜国立大学非常勤講師、2009年よりフジワラテッペイアーキテクツラボ代表、2010年よりNPO法人ドリフターズインターナショナル理事、東京理科大学非常勤講師。

西村浩(にしむら・ひろし)
1967年生まれ。1991年東京大学工学部土木工学科卒業。1993年同大学修士課程修了。1993年gia設計入社1999年ワークヴィジョンズ設立。日本大学理工学部非常勤講師、国土交通省東北地方整備局デザイン研修講師。2007年土木学会デザイン賞、2009年グッドデザイン大賞、2010年日本建築学会賞など受賞。

収録日時:2010年3月17日
収録場所:東京都豊島区〜文京区
収録時間:69分58秒
ファイル形式:MP3形式
ファイルサイズ:32MB PLAY 出演者:鍋田莉江+倉方俊輔

カリスマガールと建築デート第2回配信は、信州大学の鍋田莉江さんを迎え、東京カテドラル聖マリア大聖堂(丹下健三、1964)へ向かいます。江戸川橋駅から急坂を登らず,目白駅から東へ長く歩くというデートコースの選択。目白通りを歩く間、倉方さんは学習院キャンパスに入り、大学資料館や大学図書館を案内。明治通りを跨ぐ千登世橋から日本女子大学成瀬記念講堂にかけては鍋田さんの天然系の個性が溢れ出ます。松田達さん事務所でのオープンデスク、前田紀貞さんのTENZOでの公開収録などの感想、血液型についての冷静な議論も聞き所。現地では単純形態と求められた用途との兼ね合い、内部の音響や外観との印象の違い、言葉と設計の重要な関係、建築家の強い意志などが語られます。(D. Amanai)

・出演者プロフィール
鍋田莉江(なべた・りえ)
信州大学工学部建築学科2年(収録時)。
収録日時:2010年4月23日
収録場所:ROOMS/福岡県福岡市中央区
収録時間:42分56秒
ファイル形式:MP3形式
ファイルサイズ:19.6M
PLAY 出演者:井手健一郎+末光弘和+平瀬有人+藤村龍至+藤原徹平+加藤孝司+倉方俊輔

2010年4月21日から25日の5日間、福岡でDESIGNING2010展が開催されました。DESIGNING2010展の公式トークイベント「TRANSMISSION/トランスミッション」は、建築やデザインに関わる人たちが 「今、何をデザインしようとしているのか?」を伝えるため行われるトークイベントです。3回目となる2010年は、スピーカーにDesigning2010 展の仕掛け人である井手健一郎氏を始めとして、末光弘和氏、平瀬有人氏、藤村龍至氏そして藤原徹平氏の5名に、モデレーターには加藤孝司氏、コメンテーターには倉方俊輔氏を迎えた「超」豪華メンバーで建築や都市の現在やこれからについて議論を行います。トークイベントの前半、第一部では、各スピーカーから自身の最新プロジェクトやデザインについてプレゼンテーションが行われます。 全4回にわたってお送りするシリーズの第1回目は、井手健一郎氏、末光弘和氏、平瀬有人氏によるプレゼンテーションです。(T.Masaki)

・出演者プロフィール
井手健一郎(いで・けんいちろう)
1978年福岡県生まれ。2000年福岡大学工学部建築学科卒業後、渡欧。2001年に有限会社 IMOTOアーキテクツ勤務。2003年には松岡祐作都市建築計画事務所勤務後、rhythmdesign /リズムデザインを設立。

末光弘和(すえみつ・ひろかず)
1976年生まれ。1999年東京大学建築学科卒業後、2001年同大学院終了。2006年まで伊東豊雄建築設計事務所に勤務後、2007年一級建築士事務所SUEP.を設立。2008年に東京電機大学非常勤講師を勤め、2009年からは横浜国立大学大学院Y-GSA設計助手、2010年からは首都大学東京非常勤講師を勤める。

平瀬有人(ひらせ・ゆうじん)
1976年生まれ。1999年早稲田大学理工学部建築学科卒業後、同大学院博士後期課程単位満了。早稲田大学理工学部建築学科助手・非常勤講師を経て、平瀬アトリエ代表。2007年より文化庁新進芸術家海外留学制度研修員としてスイスに滞在、2008年に佐賀大学理工学部都市工学科(建築・都市デザインコース)准教授に就任。

藤村龍至(ふじむら・りゅうじ)
1976年東京生まれ。2000年東京工業大学工学部社会工学科卒業後、2002年同大学大学院理工学研究科建築学専攻修士課程修了。2002年より1年間ベルラーヘ・インスティテュート(オランダ)へ留学。 2002年から2005年までISSHO建築設計事務所共同主宰、2003年から2008年まで東京工業大学大学院理工学研究科建築学専攻博士課程に在籍し、2005年には藤村龍至建築設計事務所設立。2010年より東洋大学理工学部建築学科専任講師。

藤原徹平(ふじわら・てっぺい)
1975年横浜生まれ。横浜国立大学大学院修了。2001年より隈研吾建築都市設計事務所勤務、現在同事務所設計室長。2008年より横浜国立大学非常勤講師、2009年よりフジワラテッペイアーキテクツラボ代表、2010年よりNPO法人ドリフターズインターナショナル理事、東京理科大学非常勤講師。

加藤孝司(かとう・たかし)
執筆家。東京浅草生まれ。建築・デザインを横断的に探求、執筆。デザイン誌や建築誌などへの寄稿をはじめ、2005年より始めたblog『FORM_story of design』では、建築、デザイン、映画や哲学など、独自の視点から幅広く論考中。目下の楽しみは日本各地をめぐり、さまざまな出来事と出会うこと。

倉方俊輔(くらかた・しゅんすけ)
建築系ラジオコアメンバー。

あらためて「装飾」展

収録日時:2010年02月21日
収録場所:深川いっぷく/江東区
収録時間:17分40秒
ファイル形式:MP3形式
ファイルサイズ:8.1MB PLAY 出演者:松下和歌子+栃原比比奈+田嶋奈保子+彦坂尚嘉+天内大樹

東京都現代美術館で開かれた「MOTアニュアル2010:装飾」展(2010.02.06-2010.04.11)についての批評です。都現美の巨大な空間との戦いとして「若手作家の登竜門」と本展を位置づける田嶋さん。しかし彦坂さんがおっしゃるように、造形的には80年代のパターン・ペインティングの再来であるとすれば、今アーティストたちは何を見せているのか? 「装飾」という言葉の使い方にも注目です。工芸のように技をつくして作品を構成する方法として、ご自身の点描についても小谷元彦さんと同じように「装飾」といわれがちだという栃原さん。一般的に多くの人々が「装飾」をしているので、そうした人々を展示に呼び込むための言葉だとする松下さん。建築における「装飾」という語法とは異なっています。装飾という言葉が、どういう対立語との関係で使われているのかがポイントでしょう。「建築系美術ラジオ」第2回収録シリーズです。

*赤坂見附にあるストライプの建築は「赤坂エクセルホテル東急」です。

・出演者プロフィール
田嶋奈保子(たじま・なほこ)
1982年生まれ。05年武蔵野美術大学/工芸工業デザイン学科ガラス専攻卒業。03年「メランコリア」展パフォーマンス、04年This Gray(AURORAパフォーマンスユニット)出演。同年個展「Float Dream」(Pepper's Loft Gallery)、05年「あんにゅいか」展(喫茶シントン)、08年「燃えゆる家」展(深川ラボ、個展とロングヘアーパフォーマンス)。「燃えゆる家」を主題に絵画、パフォーマンス、ガラス作品を展開。

栃原比比奈(とちはら・ひいな)
1977年生まれ。2001年多摩美術大学絵画学科油画専攻卒業。2000年より中野区の知的障害者施設のスタッフとして、ダウン症や自閉症、重度の知的障害者などが絵を描くプロセスと作品を研究。2001年よりサンエックス(株)勤務、2004年退社。2010年彦坂尚嘉アトリエ(気体分子アトリエ展)、ギャラリー山口にて個展。

松下和歌子(まつした・わかこ)
1978年生まれ。2004年多摩美術大学大学院卒業。2002年Pepper's Gallery「ASIAN STYLE III」展以降、2004年「ASIAN STYLE IV」、2008年「ASIAN STYLE IX」出展。2010年深川ラボ「春分点・ヒルコ」個展開催。

・関連項目
東京都現代美術館MOTアニュアル展を開催)
深川いっぷく
出演者:武智仁志

 個人的には、文字よりも声の方がやっぱり魅力を感じます。文字だと、佐藤さんがおっしゃっていましたが抽象化できちゃうんですよね。文章を読んでいる人のスピードとテンポ、声質で読んでしまうので文章を書いた人の感情移入の仕方やタメなどの特徴を再現できません。人格が伝わるというか、より生きている人間らしいコミュニケーションの方法が、声を出して伝えることだと思います。僕自身の文章から想像する人物像と実際のしゃべり方とは、人格が違うように思います。文字だと、別の人格になりすませるスキがあります。
 2009/1/28の愛媛新聞にFBI声紋分析官についての記事がありました。仲宗根寛隆さんという方で、世界でもトップレベルの声紋分析官らしいです。凶悪犯の声を分析して性別や年齢、出身地まで割り出して人物像を絞り込んでいったり、銃声音から銃のタイプも割り出せると書かれていました。
 おっ。
なんだか新企画の匂いがして来ました?
山田さんがどこの建築内にいるのか、声紋分析官のタマゴに追跡してもらう企画・・・。または、山田さんの声のかすかな高揚を聞き取って、数人の女性の中から興味がある女性をズバリ言い当ててもらうコーナー・・・。すみません、企画にもならないことを言って。

 さて、感想の本題ですが、佐藤さんのしゃべり方も魅力がありました。人間くさい感じ、本当にお酒がスキそうな感じが伝わってきます。敷地の境界を皆で共有して過ごすという提案は、プライベートを主張して閉じこもりがちになった日本人を開放する一つの方法ですね。敷地を開放するときに相手の感情もコントロールする方が、上手く行きそうです。一番効くのがお祭りムード。やはり酒の力ですか。なるほど納得と思ったのが、個人の経験のデータベース化と継承と共有です。特許のしくみが世の中にありますが、独占することで、結局は金に換えるということです。金は個人的な物欲に使われるだけですが、技術や情報や、その場を他人と共有することで金で買えない、幸せを感じられるものを手に入れられるような気がします。幸せの本質ですか。

 他者と関わることで建築のあり方を変えるという発想では、もう1人、気になる人物がいます。坂口恭平さんです。またまた愛媛新聞の書評コーナーで石山修武さんが坂口恭平さん執筆の『TOKYO0円ハウス0円生活』という本を紹介されていました。読んでみると以外と面白く、こんな生き方でも幸せそうだなあと考えさせられました。サラリーマンとして会社勤めをしている自分と対照的だからです。建築を学んで建築家にならずにホームレスといわれる人の建てた家を調査するという発想。凡人にはない発想です。南さんが以前の配信で、「なにかべつのものを参照しない建築の本質を掴みたい」というようなことをおっしゃっていたと思いますが、なにもない状態の生活で建築を考えた時に、なにかキッカケが掴めたりするのかな?と思いました。坂口恭平さんのその後が気になります。この本は、丁度一年前に出版されていますから、今はどうなっているのでしょうか。

またまた長くなってしまいました。新企画、頭が固いのでなかなか妙案が浮かびません・・・。寝ながら考えてみます。
それでは、また感想を送らせていただきますので、宜しくお願いいたします。

・関連項目
21A: 元建築家?佐藤敏宏インタビュー「建築あそびとその後の展開」
収録日時:2010年3月9日
収録場所:あっぱれ居酒屋 あろちゃん 住吉店(名古屋市内)
収録時間:18分02秒
ファイル形式:MP3形式
ファイルサイズ:8.3MB
PLAY 出演者:山村文香+松久朝美+横関浩+浜崎共子+米澤隆+倉方俊輔+北川啓介

無批判的行動主義の北川啓介さんが、建築系ラジオコアメンバーの倉方俊輔さんと夜中の0時に名古屋駅で待ち合わせ、6時間のナゴヤツアーを敢行しました。まずは、ナゴヤを語る上で欠かせない出会いカフェからご案内し、ほとぼりも冷めないうちに居酒屋でナゴヤの建築関係者と合流。 その後、夜中の2時から4時までしかやっていない玄人好みのラーメン屋、朝方には、名古屋市中心部の鶴舞にある名古屋工業大学大学院北川啓介研究室で研究室の学生と合流しました。 これは、倉方俊輔さんが出会いカフェを建築史家の眼で分析した、興奮冷めやらぬ出会いカフェ談義です。(kitalab)

・出演者プロフィール
横関浩(よこぜき・ひろし)
1966年愛知県生まれ。建築家。1993年VOID+FORM建築設計事務所開設。2008年Stands参加。

建築系ラジオ韓国ツアー ~韓国の現代建築を訪ねる旅~
2010年8月4日(水)~8月6日(金)、建築系ラジオ韓国ツアーを計画しています。現地集合、現地解散のツアーのため、世界各地から参加可能です。ツアー中にも何本か建築系ラジオの収録を予定しております。私も建築系ラジオに出たいっ!建築関係者の方とお話がしたいっ!という皆さん、この機会にいかがですか。締め切り間近(2010年6月15日)となっておりますが、ぜひ奮ってご参加くださいっ☆

日程:2010年8月4日(水)から8月6日(金)
旅程概略:(より詳細には、概要PDFファイルをご覧下さい)
・8月4日(水)仁川国際空港到着ロビー(集合①)、専用バスにてソウル市内建築研修(サムスン美術館LEEUM、京東教会、清渓川文化館、景福宮など)、ホテルロビー(集合②)、ソウル泊
・8月5日(木)ホテルロビー(集合③)、専用バスにて、ソウル市内(南部)建築研修(江南キョボタワー、I-PARKタワー、タワーパレス、アクアアートブリッジ、五輪村アパート、平和の門、ギャラリア百貨店WEST、安養芸術公園など)、懇親夕食会、清渓川散策
・8月6日(金)専用バスにて、ソウル市内(北部)建築研修(自由センター、文芸会館、フランス大使館、韓国銀行金融博物館、鍾路タワー、パジュ出版都市、ヘイリ芸術村など)、仁川国際空港到着後、解散
研修費用:旅行代金・・・25,000円(2~3名1室利用) ※ひとり部屋追加代金・・・15,000円 ※①から参加される方は追加費用・・・別途3,000円
旅行代金に含まれるもの:・ホテル2泊(2~3人1室利用)、・2日目の懇親夕食会(飲み物代は含みません)、・2~3日目の専用バスおよび日本語ガイド
募集人数:先着40名
募集締め切り日:2010年6月15日(火)
お申し込み方法:下記、概要PDFファイルをご覧下さい

テン年代の建築を考える[7/7]

収録日時:2010年3月14日
収録場所:建築サロンTENZO(典座)/東京都狛江市
収録時間:24分00秒
ファイル形式:MP3形式
ファイルサイズ:11.3MB PLAY 出演者:前田紀貞+村越千紗+403 architecture+能作文徳+建築系ラジオコアメンバー

前田紀貞アトリエが取り運ぶもてなしの店TENZOにて行われた全体討議。最後に質問に手を上げた前田アトリエスタッフの村越千紗さんは、まずこの日遅れたことを土下座をして謝ります。そして前田さんからの教えから「いい女」「いい男」でなければいい建築はできないことを述べます。その村越さんから見て、同じ女性の大西麻貴さんはいい女と言えるのか?村越さんから大投げられた言葉によって、会場の空気が、張り詰める。五十嵐さんによれば、村越さんは過去に卒業設計日本一展に最大の戦争をしかけた人物であるという。大西さんは、いかに答えるのか?そして最後に、前田紀貞さんから大西さんへの見方は意外な方向へ。(M. Matsuoka)

・出演者プロフィール
前田紀貞(まえだ・のりさだ)
1985年京都大学工学部建築学科卒業。1985~1990年大成建設設計本部。1990年前田紀貞アトリエ一級建築事務所主宰。1995~1996年芝浦工業大学システム工学部非常勤講師。現在、日本大学理工学部非常勤講師、法政大学工学部非常勤講師、東京理科大学工学部非常勤講師。

村越千紗(むらこし・ちさ)
1983年8月19日生まれ。前田紀貞アトリエスタッフ。

403 architecture
原崎寛明+橋本健史+田所雄大+辻琢磨+永田賢一郎+彌田徹。設計事務所所員、Y-GSA、東京大学、筑波大学に所属する6人で構成。「現場合わせ」をキーワードに実現化の照準を見極める活動を展開中。

能作文徳(のうさく・ふみのり)
1982年富山県高岡市生まれ。2005年東京工業大学卒業。2007年東京工業大学大学院修了。2008年Njiric+Arhitekti勤務。2008年より東京工業大学大学院建築学専攻博士課程在籍。

建築系ラジオコアメンバー
五十嵐太郎+南泰裕+倉方俊輔+松田達+大西麻貴

・関連項目
建築サロン TENZO

収録日時:2010年3月4日
収録場所:国士舘大学南研究室
収録時間:23分08秒
ファイル形式:MP3形式
ファイルサイズ:10.6MB
PLAY 出演者:南泰裕+進藤遼太郎+柊章夫

レビュー作品:《デザイン・インダバ10×10ハウジング・プロジェクト》MMAアーキテクツ
a+u2010年2月号です。21世紀に入り、次々と新しく開発された素材が色々と紹介されるています。派手で装飾的なマテリアルとは対照的なこの建物の不思議な魅力についてみんなで議論しています。(J.Sato) 

 ・出演者プロフィール
進藤遼太郎(しんどう・りょうたろう)
1987年生まれ。国士舘大学工学部建築デザイン学科
趣味...読書

柊章夫(ひいらぎ・あきお)
1987年生まれ。国士舘大学工学部建築デザイン学科
趣味...スポーツ

・関連項目
新建築社
収録日時:2010年2月11日
収録場所:広島市新天地近辺
収録時間:16分54秒
ファイル形式:MP3形式
ファイルサイズ:7.7MB
PLAY 出演者:谷村仰仕+北川啓介

北川啓介さんが、広島国際大学の谷村仰仕先生にインタビューを行いました。その研究の一つ、企業によって郊外に作られた住宅地である「社宅街」の研究について、掘り下げてお話を伺いました。地方の研究者のネットワークによって、研究が進められている他、これまであまり資料のなかった社宅街について、実習報文という新しい資料を用いて研究がなされているそうです。これまで社会的にあまり価値が認められていなかった社宅街に、光があてられようとしています。また、研究者としての真面目な北川さんの側面を垣間見ることができる、おそらく初のインタビューでもあります。(編集部)

・出演者プロフィール
谷村仰仕(たにむら・たかし)
1975年生まれ。広島国際大学建築学科講師。博士(学術)。2000年 京都工芸繊維大学大学院工芸科学研究科造形工学博士前期課程終了。2003年 京都工芸繊維大学大学院工芸科学研究科機能科学専攻博士課程後期課程修了。2003年より、広島国際大学社会環境科学部建築創造学科助手。2007年から現職。建築数人会、社宅研(社宅街研究会)メンバー。
収録日時:2009年03月30日
収録場所:東北大学
収録時間:25分04秒
ファイル形式:MP3形式
ファイルサイズ:11.5MB

PLAY 出演者:市川紘司+菊地尊也

京大建築史研究室出身であり、建築史だけでなくあらゆる事物に文献史学的手法から肉薄する井上章一さんによる最新著書『伊勢神宮 魅惑の日本建築』(講談社、2009)を取りあげました。幅広いジャンルにまたがる井上さんの著作は、精緻なリサーチによって新事実を歴史に突きつける点と、悪文スレスレの文体を含め、なにより一冊の本=物語として面白く読める点でつよく一貫されています。しかし本書はある点でそうした井上式歴史叙述とは別の側面を見せており、この変化をどのように解釈すべきかが話されています。(K. Ichikawa)

聴けば読んだ気になるブックレビュー第四回、発表時のスライド


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『伊勢神宮 魅惑の日本建築』(井上章一、講談社、2009)

国宝土偶展

収録日時:2010年02月21日
収録場所:深川ラボ/江東区
収録時間:22分55秒
ファイル形式:MP3形式
ファイルサイズ:11.8MB PLAY 出演者:白濱雅也+栃原比比奈+田嶋奈保子+彦坂尚嘉+天内大樹

東京国立博物館での「国宝土偶展」(09.12.15-10.02.21)の批評です。岡本太郎が激賞した縄文中期の火焔土器よりも、後期の方が一流だという彦坂さん。ハーバート・リードを引きながらアフリカ芸術との比較を行い、白濱さんのいう〈上位土偶/下位土偶〉とともに、その"作品"の大きさ、縮尺の問題に踏み込みます。ミニアチュールのように小さくなると「かわいい」という言葉が出現。栃原さんのキャラクター会社勤務時代のエピソードとともに、スペクタクルと(正統な美術の)鑑賞と愛玩の対象とで、それぞれ大きさが異なる点に注目。まだ学問としての美学は「かわいい」を持て余している状況ですが、〈美/崇高〉を対立させたバークにとっての「美」は示唆的でしょう。「建築系美術ラジオ」第2回収録シリーズです。(D. Amanai)

・出演者プロフィール
白濱雅也(しらはま・まさや)
1961年生まれ。1988年多摩美術大学美術学部デザイン科卒業。1990年頃より制作を始め、ネオポップやイラスト系具象絵画の先駆けとなる。その後既存の童話のイメージをリミックスしネガティブに変節する絵画や立体作品を制作。主な個展にギャラリーNWハウス、ギャラリー那由他、アートフォーラム谷中、マキイマサルファインアーツ、ギャラリー二葉奥の院、Caelum Gallery他。現在実験的スペース「深川ラボ」運営。

田嶋奈保子(たじま・なほこ)
1982年千葉県生まれ。05年武蔵野美術大学造形学部工芸工業デザイン学科ガラス専攻卒業。09年立教大学大学院文学研究科比較文明学彦坂尚嘉ゼミ 科目等履修生単位修得。08年第1回個展「燃えゆる家」展(深川Labo、東京)。09年グループ展「行儀の悪い額縁」展(深川 Labo、東京)。


栃原比比奈(とちはら・ひいな)
1977年生まれ。2001年多摩美術大学絵画学科油画専攻卒業。2000年より中野区の知的障害者施設のスタッフとして、ダウン症や自閉症、重度の知的障害者などが絵を描くプロセスと作品を研究。2001年よりサンエックス(株)勤務、2004年退社。2010年彦坂尚嘉アトリエ(気体分子アトリエ展)、ギャラリー山口にて個展。

・関連項目
東京国立博物館
大英博物館(日本語可 "The Power of Dogu"を開催)
深川ラボ
出演者:武智仁志

高橋堅さんのインタビュー。難しいお話でしたが、非常に面白い内容でした。視点の焦点による空間認識の違いや、線による空間認識、顔の構成、体験した空間の記憶が写真や図面の分析によって上書きされて、かつて体験した空間とイメージが相違してくるというお話でした。

パーステクティブの構成や、それの認識の話は難しいので、自分のレベルで感想を言いやすい内容である「体験した空間が、分析してできた空間の記憶に上書きされる事」について考えてみました。

記憶が書き換えられるというのは、実際の空間と分析した頭の中の空間それぞれの空間体験が別の物だということでしょう。

 例えば「服」。この時期、朝着替えるのは寒いので嫌々着替えているのですが(苦笑)、服を着る前の服という存在は、他者であるという認識が働いていると思います。単なる「服」です。しかし、袖を通して着てみると、服を着る前のイメージとは別の存在になっていて、皮膚の一部のような、自分の体の神経が服にまで延びていったような存在になります。(特に値段が高い服・・・)極端に言えば、自分の体の一部になります。

この、毎日行っている所作においても、服に対して自分の体がどこに存在しているかが変化しています。服を着ていない状態の「服」に対しては、服が占める「領域」を自分が俯瞰しています。対象である服への視線と意識の集中は直線的であり、例えば、ホースの先に付けたノズルの「ストレート」にダイヤルを合わせた時と近い状態だと思います。自分の体の一部ではないという認識が強く働きます。この他者であるという認識は、高橋さんの言う写真や、図面、たとえ立体であっても決して中には入れない模型などの存在に対する認識と同じものではないでしょうか。写真や図面で体験する空間には自分の体が入り込んでいけないという点が大きいと思います。

対照的に、実際のロンシャンの教会の中に入ると、「着た服」と同様に体の一部として、皮膚の延長として空間が認識されます。もしくは、建築空間に体が取り込まれている状態です。ホースの先に付けたノズルが「キリ」に合わされた状態で、そのキリでシャワーを浴びている感じでしょうか(強引・・)。自分の体を包んでくれるスケールが何かを感じさせる作用をしていると考えます。

それにもう一つ、写真や図面による分析は、体を使いません。特に下肢をフルに動かしながら卓上で分析することは殆どないでしょう。NHKのテレビで、体を動かす事によって脳が刺激を受け、脳が成長するという番組を見た事があります。体ありきで脳が成長すると言うのです。実験で、仮想の赤ん坊に一定の運動と、関節の方向のみをプログラムして連続して運動させると、それ以外の命令はプログラミングしていないのに、最後はハイハイの姿勢になったという内容でした。

このことをロンシャンの体験に照らし合わすと、体を通じて無意識に感じられる情報が、高橋さんの興味をひいた正体なのでしょう。建築の内部をただ「歩く」だけでも、足の裏から床が「硬い」等の情報が入ってきたり、皮膚を伝わる風が建築の雰囲気を伝えたりと五感が駆使されることにより、頭の中の仮想体験とはリアリティが違ってきます。(ロンシャンに行ってみたいです。)

まとめると、
 1.空間の中にいるか、外にいるか。
  (スケール感、皮膚との距離感)
 2.五感を刺激する動作を伴っているか。
が建築体験を別のものにさせる。この考えだと、体験を書き換える要因として、奥行き感は別の問題ということになります。

うーん、まとまっていますかね?なんだかおしいところまで来ているような、検討違いのような・・・。ロンシャンを特定して感じた体験的記憶の正体までたどり着いていませんね。・・・高橋さんの分析を期待します(笑!)

今、「建築国際展」の配信を聞いている最中です。知らないことだらけです。建築を勉強しだしてから、なんだか長生きしたくなりました(時間が足りません)。

また、感想をメールさせていただきます。
今年もよろしくおねがいいたします。

                   2009年 1月 9日
                 厚着が好きな学生 武智仁志

・関連項目
高橋堅 インタヴュー 円環するパースペクティヴ
収録日時:2009年11月19日
収録場所:国立大学法人名古屋工業大学講堂ホール/名古屋市昭和区御器所町
収録時間:12分10分
ファイル形式:MP3形式
ファイルサイズ:8.8MB
PLAY 出演者:若山滋(+藤村龍至+北川啓介)

卒業設計日本一展名古屋巡回展2009のシンポジウムにて、第一部の藤村龍至さんの批判的工学主義についてのレクチャーをうけて、東京工業大学の先輩でもある若山滋先生が、まず、ご自身の半生を振り返りつつ、その上で、建築の歴史の上に藤村龍至さんを位置づけます。そして、その最後に突然、名古屋工業大学の弟子でありこのシンポジウムの主催者でもある北川啓介さんによる「無批判的行動主義」の誕生を宣言された歴史的瞬間が収録されています。奇しくも、建築系ラジオ初代コアメンバーの故山田幸司さんは、ちょうどこの収録時間中にシンポジウム会場近くで事故に遭われました。藤村龍至さんと北川啓介さんの対比をいつも口にされていた山田幸司さんに聞いていただくことができなかった当日のシンポジウムの山場を、山田幸司さんにお送りする意も込めて、北川啓介の「無批判的行動主義」の第一回とさせていただきます。(kitalab)

若山滋(わかやま・しげる)
建築家。専門は、建築文化論、都市文明論、比較様式論。1947年台湾生まれ。1969年東京工業大学建築学科卒業。1974年同大学大学院博士課程修了。工学博士。1974年株式会社久米設計。1983年国立大学名古屋工業大学助教授。1989年同大学教授。1999〜2001年日本建築学会建築雑誌編集委員長。2010年中京大学客員教授。主な作品に、不二の一文字堂(新建築1981年2月号)、高萩市立図書館・歴史民族資料館(新建築1984年3月号)、西尾市岩瀬文庫(新建築2003年4月号)など。主な著書に、建築へ向かう旅(冬樹社)、風土に生きる建築(鹿島出版界SD選書)、組み立てる文化の国(文藝春秋社)、世界の建築術(彰国社)、文学の中の都市と建築(丸善ライブラリー)、「家」と「やど」 建築からの文化論(朝日新聞社)、漱石まちをゆく 建築家になろうとした作家(彰国社)など。主な受賞に、第一回建築文化懸賞論文下出賞、中部建築賞、科学技術図書文化賞優秀賞など。

テン年代の建築を考える[6/7]

収録日時:2010年3月14日
収録場所:建築サロンTENZO(典座)/東京都狛江市
収録時間:31分23秒
ファイル形式:MP3形式
ファイルサイズ:14.7MB PLAY 出演者:前田紀貞+建築塾塾生+403 architecture+能作文徳+建築系ラジオコアメンバー

前田紀貞アトリエが取り運ぶもてなしの店TENZOにて行われた全体討議。テン年代の建築についての討論がいつの間にか大西麻貴さんvs前田紀貞建築塾生の構図へ。挑戦的に質問していく塾生たち。彼らの質問を受けてたつ大西さん。その結果やいかに。そしてテン年代建築家はどのようにしてこの世界で生き残っていくかという議論が交わされる。

・出演者プロフィール
前田紀貞(まえだ・のりさだ)
1985年京都大学工学部建築学科卒業。1985~1990年大成建設設計本部。1990年前田紀貞アトリエ一級建築事務所主宰。1995~1996年芝浦工業大学システム工学部非常勤講師。現在、日本大学理工学部非常勤講師、法政大学工学部非常勤講師、東京理科大学工学部非常勤講師。

403 architecture
原崎寛明+橋本健史+田所雄大+辻琢磨+永田賢一郎+彌田徹。設計事務所所員、Y-GSA、東京大学、筑波大学に所属する6人で構成。「現場合わせ」をキーワードに実現化の照準を見極める活動を展開中。

能作文徳(のうさく・ふみのり)
1982年富山県高岡市生まれ。2005年東京工業大学卒業。2007年東京工業大学大学院修了。2008年Njiric+Arhitekti勤務。2008年より東京工業大学大学院建築学専攻博士課程在籍。

建築系ラジオコアメンバー
五十嵐太郎+南泰裕+倉方俊輔+松田達+大西麻貴

・関連項目
建築サロン TENZO


北川啓介さん新コアメンバー加入のお知らせ
建築系ラジオを、第一期から大きく盛り上げて頂いていた北川啓介さん(名古屋工業大学准教授)に、この度2010年6月1日より、建築系ラジオのコアメンバーに正式に加わって頂くことになりました。建築系ラジオは、今後、五十嵐太郎+南泰裕+倉方俊輔+北川啓介+松田達+大西麻貴という6人のコアメンバーという体制で、展開していくこととなります。

北川啓介さんには、明日6月2日より新連載「無批判的行動主義」をはじめて頂くことになりました。第一期より、出会い系カフェ問題ほか、数々の問題作を送り出してきた北川さんが、どのような内容を配信することになるのか。建築系ラジオ事務局としても、わくわくと冷や冷やの入り混じったような複雑な気分ですが、きっとそういう気持ちごと吹き飛ばしてくれるような新しい風を、建築系ラジオに送り込んでくれることでしょう。皆様、どうぞお楽しみに下さい。

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