コメント:「馬場正尊『「新しい郊外」の家』(太田出版)」の感想です -[r4]- - 建築系ラジオ
出演者:武智仁志

 建築家なのに不動産会社を立ち上げて新しい住まい方を自ら実践されているということで、気になって購入しました。

早速、帯を開きました。
著者の馬場さんが将来描いている房総のにぎわいが描かれていて、馬場さんの野望が伝わりました(笑)。現在の電子媒体では味わえない本の楽しみ方ですね。馬場さんのワクワク感が伝わるようです。

文章も堅苦しくなく、知らなかったことは素直に表現されていて、読者の共感を得やすいと思います。一気に読めました。「気が付いてしまった。」という表現が先取り感を強調していて、なぜか、「先にやられた!」と思ってしまいます。でも、行動力が違い過ぎるので思うだけですけど。

プランを説明するために、赤裸裸な自分の半生の記録を解説するところを読んで、馬場さんは、建築家の中の建築家だな〜!と思いました。家族の歴史を空間にするという意気込みが、これから住居を持とうという人に伝わりそうで、読者は皆、馬場さんに設計を依頼するんじゃないかと思いました。

建築家が設計した物件への支払い方法も書かれていて、勉強になりました。なるほど、資金繰りでつまずいてほとんどの人がメーカーに走るわけですね。建築を勉強してるから思うんでしょうけど、なぜ、皆はつまらないメーカーの家を購入するのだろうと不思議でした。資金に関する悩みが、実は住む人にとっては大きな問題ですね。銀行に聞くと、3千万円のフルローンを組む人も少なくないらしいです。そうなると、メーカー住宅になってしまいますね。

「住宅金融支援機構」は支援してくれないし、「住宅ローン減税」も、耐火建築物でない建物は築20年以内の物件か.購入2年以内の耐震基準適合証明書または、耐震等級が等級1〜3であることを証明している住宅性能評価書が必要なんですよね。耐火建築物は25年以内。木造とそれ以外の5年の差も、意味不明ですけど中古物件の購入は減税対象にならないんです・・・。世の中は、購入者が損するしくみになっていますね。まあ、金がないのに買う行為が本当は怖いことなんですけど。

そのうち、馬場さんは銀行も始めてしまうのではないかと思う程に、「なにかやる人」という印象を持ちました。馬場さんの新しい住まい方の提案は、多くの都会人に受け入れられると断言できます。僕も都会に住んでいたら、馬場さんにお世話になっていると思います。

(思ひ出のコメントー初出:2009.4.9)

・関連項目
南洋堂店主荒田哲史の「今月の一押し本!」
馬場正尊『「新しい郊外」の家』(太田出版)
(2011年1月19日公開)

連載紹介

建築系ラジオのリスナーによる感想コーナーです。 気になってるけど、まだ聞いていないコンテンツの概要を知りたい場合に参考でどうぞ。感想文のリクエストがあれば、お答えいたします(笑)。
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