ゴールデン・ウィークということで、感想を2日連続でお届けしようと思います(笑)。
いやー、あのー、暇ではないですよ・・・。
「座・高円寺」に行くと、ipodを聞きながら幸せそうな顔でウロウロしている男子がウヨウヨいそうです(笑)。一人なのに、幸せそうな顔でウロウロしている男子を見かけたら、それは、間違いなく建築系男子であり、間違いなく建築系ラジオのリスナーです!(笑)。
さて、そんな皆さんは、このコンテンツを聞いて、倉方さんに対してうらやましいという感情を持ったり、妬みの感情を持ったのではないでしょうか?
しかーし!
建築学生たるもの、表層的なものにのみ気を取られていてはいけません(笑)。
あの、伝説の建築家、山田幸司さんの熱い言葉を思い出してください!
そう、それは・・・
「〜そこに本質が隠されてることがある〜」
(43A: 建築系ラジオ新春企画「YSSK TIMEとの合同収録」より)
建築系ラジオが一番伝えたい根本的なことが、このコンテンツの奥深くに隠されているはずです(多分・・・)。この言葉の意味を噛み締めないまま、このコンテンツを聞いてしまえば、あなたはただのオタク系男子になってしまいます(笑)。
倉方さんとカリスマ建築ガール、なんだかすごく初々しいですよね。これがまた、今回のカリスマ建築ガールの声が、声優さんみたいで、ipodで聞くと、まるで耳元で・・・。
おっとー、僕も今、ただのオタク系オヤジになっていました。失礼しました・・・。
気を取り直して、伝説の建築家、山田幸司さんの言葉を噛み締めながら聞いてみると、倉方さんの「座・高円寺」の楽しみ方が示されていることに気がつきます。
まず、中央線からどんな風に見えるかという会話がありましたね。建築単体へのみ注意するのではなく、交通機関と建築、街と建築の関係から建築に対して自分がどういう気持ちになったかを分析しようということでしょうか。
その建築に行ってみたくなったかどうかという気持ちは、その場所に座・高円寺という建築があるという前提の知識に左右されない、人を誘う力が建築から感じるかどうかがポイントになりますね。
これは、写真や地図だけでは絶対に読み取れないことですね。そして、道中は、わりと寂しい場所とも。そんな場所であえて閉じた建築とした伊東豊雄さんの思惑とは?そういったことに思いを馳せると、謎解きのようで楽しくなってきますね。
そして、座・高円寺ができるまでの歴史はどうか。『建築ノート』でカンニングすると、なぜ徳島の阿波踊りがこの土地で専用のホールをつくる程メジャーなのかも垣間みれます。街の人に話を聞いたり、実際に踊りに参加するともっと楽しく勉強ができそうですよね。
ファサードからみるという場面では、建築単体と周辺環境との対比、どんな印象でみえるかを分析することで、近景との関係にある建築の存在感が浮き彫りになってきますね。公共系の建築は人を引きつけるファサードが必要かどうか、またこの建築が人を引きつけるものになっているか。
近隣には鉄道の高架や車が走っていて、劇場としての防音対策が厳しい条件だと倉方さんは読み取られています。おー、ここで、あえて建築を閉じた理由になんとなくつながったような。後ろが住宅街なのも、閉じた形態の理由の一つかもしれません。
その他、劇場の芸術監督の要請によるプログラムでつくられたとか(コンテンツ中に「サトウシン」さんとありましたが、「サトウマコト」さんの誤りです。)、この建築で特徴的な光の濃淡による効果、入口と光の演出の関係、左官仕上げの壁と光の関係、素材、階段の魅力、コラボした安東陽子さんの話、屋根の形状が建築内部に現れていることなど、この建築をみるポイントが語られています。
閉じた建築では色も重要なポイントのような気もします。光の色、光を受ける壁や床の色、光と壁の色って混ざるのでしょうか。
なぜ、本物をみないとわかんないかという問いがありました。言葉にしがたいものがあるからだと。図面にも、写真にも、建築家の言葉にも現れないもの・・・。これは、すっごく魅力的なものですね。視覚だけでは人に伝わらず、五感を通してでないと得られない情報というものに好奇心がくすぐられます。
カフェに入ると、カリスマ建築ガールが、どうやら食べ物の写真を撮っていました。カフェにだされる料理と建築内部の雰囲気の関係って、実際に建築をつくる建築家にとって実は、重要なことのような気がします。学生の間は形のかっこよさに気が向きますけど。
遅くまでカフェをやっているということですから、割と寂しい道中がカフェからどんな風に見えるかが気になります。閉じてるから見えないのでしょうか。圧迫感はないのか・・・。うーん、見てみたい。
そして、なんといっても座・高円寺をみる時は、建築デートでカノジョやカレシと一緒にみる。決して一人でipod付けてみないことですね(笑)。
カリスマ建築ガールも、さすがの発言があります。最後に、建築界の女性の立場についても言及があり、そういう意味でも、この「カリスマガールと建築デート」のコーナーへの出演意義が語られたことはヌカリがありません。
コンテンツの最後の方、倉方さんは、好きでこのコーナーをやっているのでは決して無い!ということを感じ取りました・・・。つらい。そんな気は無いにしても言われると、寂しい。本当に、そんな気は無いにしてもヘコみます。ここまで聞いていた建築男子は、倉方さんへの妬みの感情が解消されて、一気に倉方さん側へと近づきます(笑)。
僕も何度か言われたことのあるニュアンスのセリフ。このセリフに耐えながら、今後も収録をするのかと思うと、倉方さんの精神力の強さを痛感します。うーむ、さすがはカリスマ建築ガール。大人の対応だ・・・。
三十ん〜年間の薄っぺらい僕の人生ですけど、この人生で気付かされたことがあります。
このコンテンツを聞いて、その気付いたことを、やっと言語化できました。いままでの、僕のラジオをなぞっただけの話は、この言葉にたどり着くためにあったようなものです(笑)。
伝説の建築家、山田幸司さんの熱い言葉には遠く及ばないヌルい言葉ですが・・・。
言っていいですか?それは・・・、
「他人のものは良さげに見える。」
これです!
電車内で隣人が雑誌を読んでいると、妙にその本に書かれていることが魅力的に見えることってありませんか?なんだか面白そうだなと、いつも思うんです。
っで、その本を手にしてみると、たいして面白くなかったという経験があります。
他人が読んでいるのを目にしているときは、興味がわくんです(笑)。
戦争の原因でも、金銭に対しても、カップルの喧嘩の原因も、すべてに当てはまる、的を得た言葉だと思うんです・・・。
さあ、皆さんご一緒に、
please repeat after me
「他人のものは良さげに見える。」
・関連項目
首都大学東京 高橋千尋さんとデート@座・高円寺
槻橋修インタヴュー 建築ノートという試みと、その最新号について
43A: 建築系ラジオ新春企画「YSSK TIMEとの合同収録」
いやー、あのー、暇ではないですよ・・・。
「座・高円寺」に行くと、ipodを聞きながら幸せそうな顔でウロウロしている男子がウヨウヨいそうです(笑)。一人なのに、幸せそうな顔でウロウロしている男子を見かけたら、それは、間違いなく建築系男子であり、間違いなく建築系ラジオのリスナーです!(笑)。
さて、そんな皆さんは、このコンテンツを聞いて、倉方さんに対してうらやましいという感情を持ったり、妬みの感情を持ったのではないでしょうか?
しかーし!
建築学生たるもの、表層的なものにのみ気を取られていてはいけません(笑)。
あの、伝説の建築家、山田幸司さんの熱い言葉を思い出してください!
そう、それは・・・
「〜そこに本質が隠されてることがある〜」
(43A: 建築系ラジオ新春企画「YSSK TIMEとの合同収録」より)
建築系ラジオが一番伝えたい根本的なことが、このコンテンツの奥深くに隠されているはずです(多分・・・)。この言葉の意味を噛み締めないまま、このコンテンツを聞いてしまえば、あなたはただのオタク系男子になってしまいます(笑)。
倉方さんとカリスマ建築ガール、なんだかすごく初々しいですよね。これがまた、今回のカリスマ建築ガールの声が、声優さんみたいで、ipodで聞くと、まるで耳元で・・・。
おっとー、僕も今、ただのオタク系オヤジになっていました。失礼しました・・・。
気を取り直して、伝説の建築家、山田幸司さんの言葉を噛み締めながら聞いてみると、倉方さんの「座・高円寺」の楽しみ方が示されていることに気がつきます。
まず、中央線からどんな風に見えるかという会話がありましたね。建築単体へのみ注意するのではなく、交通機関と建築、街と建築の関係から建築に対して自分がどういう気持ちになったかを分析しようということでしょうか。
その建築に行ってみたくなったかどうかという気持ちは、その場所に座・高円寺という建築があるという前提の知識に左右されない、人を誘う力が建築から感じるかどうかがポイントになりますね。
これは、写真や地図だけでは絶対に読み取れないことですね。そして、道中は、わりと寂しい場所とも。そんな場所であえて閉じた建築とした伊東豊雄さんの思惑とは?そういったことに思いを馳せると、謎解きのようで楽しくなってきますね。
そして、座・高円寺ができるまでの歴史はどうか。『建築ノート』でカンニングすると、なぜ徳島の阿波踊りがこの土地で専用のホールをつくる程メジャーなのかも垣間みれます。街の人に話を聞いたり、実際に踊りに参加するともっと楽しく勉強ができそうですよね。
ファサードからみるという場面では、建築単体と周辺環境との対比、どんな印象でみえるかを分析することで、近景との関係にある建築の存在感が浮き彫りになってきますね。公共系の建築は人を引きつけるファサードが必要かどうか、またこの建築が人を引きつけるものになっているか。
近隣には鉄道の高架や車が走っていて、劇場としての防音対策が厳しい条件だと倉方さんは読み取られています。おー、ここで、あえて建築を閉じた理由になんとなくつながったような。後ろが住宅街なのも、閉じた形態の理由の一つかもしれません。
その他、劇場の芸術監督の要請によるプログラムでつくられたとか(コンテンツ中に「サトウシン」さんとありましたが、「サトウマコト」さんの誤りです。)、この建築で特徴的な光の濃淡による効果、入口と光の演出の関係、左官仕上げの壁と光の関係、素材、階段の魅力、コラボした安東陽子さんの話、屋根の形状が建築内部に現れていることなど、この建築をみるポイントが語られています。
閉じた建築では色も重要なポイントのような気もします。光の色、光を受ける壁や床の色、光と壁の色って混ざるのでしょうか。
なぜ、本物をみないとわかんないかという問いがありました。言葉にしがたいものがあるからだと。図面にも、写真にも、建築家の言葉にも現れないもの・・・。これは、すっごく魅力的なものですね。視覚だけでは人に伝わらず、五感を通してでないと得られない情報というものに好奇心がくすぐられます。
カフェに入ると、カリスマ建築ガールが、どうやら食べ物の写真を撮っていました。カフェにだされる料理と建築内部の雰囲気の関係って、実際に建築をつくる建築家にとって実は、重要なことのような気がします。学生の間は形のかっこよさに気が向きますけど。
遅くまでカフェをやっているということですから、割と寂しい道中がカフェからどんな風に見えるかが気になります。閉じてるから見えないのでしょうか。圧迫感はないのか・・・。うーん、見てみたい。
そして、なんといっても座・高円寺をみる時は、建築デートでカノジョやカレシと一緒にみる。決して一人でipod付けてみないことですね(笑)。
カリスマ建築ガールも、さすがの発言があります。最後に、建築界の女性の立場についても言及があり、そういう意味でも、この「カリスマガールと建築デート」のコーナーへの出演意義が語られたことはヌカリがありません。
コンテンツの最後の方、倉方さんは、好きでこのコーナーをやっているのでは決して無い!ということを感じ取りました・・・。つらい。そんな気は無いにしても言われると、寂しい。本当に、そんな気は無いにしてもヘコみます。ここまで聞いていた建築男子は、倉方さんへの妬みの感情が解消されて、一気に倉方さん側へと近づきます(笑)。
僕も何度か言われたことのあるニュアンスのセリフ。このセリフに耐えながら、今後も収録をするのかと思うと、倉方さんの精神力の強さを痛感します。うーむ、さすがはカリスマ建築ガール。大人の対応だ・・・。
三十ん〜年間の薄っぺらい僕の人生ですけど、この人生で気付かされたことがあります。
このコンテンツを聞いて、その気付いたことを、やっと言語化できました。いままでの、僕のラジオをなぞっただけの話は、この言葉にたどり着くためにあったようなものです(笑)。
伝説の建築家、山田幸司さんの熱い言葉には遠く及ばないヌルい言葉ですが・・・。
言っていいですか?それは・・・、
「他人のものは良さげに見える。」
これです!
電車内で隣人が雑誌を読んでいると、妙にその本に書かれていることが魅力的に見えることってありませんか?なんだか面白そうだなと、いつも思うんです。
っで、その本を手にしてみると、たいして面白くなかったという経験があります。
他人が読んでいるのを目にしているときは、興味がわくんです(笑)。
戦争の原因でも、金銭に対しても、カップルの喧嘩の原因も、すべてに当てはまる、的を得た言葉だと思うんです・・・。
さあ、皆さんご一緒に、
please repeat after me
「他人のものは良さげに見える。」
・関連項目
首都大学東京 高橋千尋さんとデート@座・高円寺
槻橋修インタヴュー 建築ノートという試みと、その最新号について
43A: 建築系ラジオ新春企画「YSSK TIMEとの合同収録」